CT画質の物理評価(MTF・NPS・CNR)
CTの画質は、「きれい・ざらつく」といった主観だけでなく、物理量で客観的に評価 できます。代表が MTF(空間分解能)・NPS(ノイズの質)・CNR(コントラストの見やすさ) です。基礎編「画質(ノイズ・分解能)」の発展として整理します。
空間分解能:MTF(変調伝達関数)
MTF(Modulation Transfer Function:変調伝達関数) は、細かさ(空間周波数)ごとに、コントラストがどれだけ忠実に伝わるか を表します。高い空間周波数(細かい構造)まで MTFが高いほど高分解能 です。
ノイズ:SDとNPS
ノイズの 量 は、均一部分の 標準偏差(SD) で表します。一方、ノイズの 質(ざらつきの粗さ・質感) を表すのが NPS(Noise Power Spectrum:ノイズパワースペクトル) で、ノイズが周波数ごとにどれだけ含まれるか を示します。
逐次近似や深層学習再構成 では、SD(ノイズ量)が同じでも NPS(質感)が変わる ことがあり、「のっぺりした見え方」の評価に使われます。
コントラスト:CNR
CNR(Contrast-to-Noise Ratio:コントラスト対雑音比) は、注目する構造と背景のCT値の差(コントラスト)を、ノイズで割った 値です。CNRが大きいほど、わずかな濃度差でも見つけやすく なります(低コントラスト検出能が高い)。
試験で問われやすいポイント
- MTF =空間周波数ごとのコントラスト伝達。高い周波数まで高い=高分解能。
- 鮮鋭な再構成関数はMTFが高いがノイズ増、平滑は逆(トレードオフ)。
- SD=ノイズ量、NPS=ノイズの質(質感)。逐次近似・深層学習でNPSが変わる。
- CNR=コントラスト÷ノイズ。大きいほど低コントラスト検出能が高い。
まとめ
- CTの画質は MTF・NPS・CNR で客観評価できる。
- MTF=分解能、SD/NPS=ノイズの量と質、CNR=見やすさ。
- 鮮鋭さとノイズは トレードオフ。再構成法でノイズの質感も変わる。