一般撮影の画質(鮮鋭度・粒状性・MTF・DQE)
X線画像の画質は、おもに 鮮鋭度(シャープさ)・粒状性(ざらつき)・コントラスト で決まります。客観評価には MTF や DQE を使います。
鮮鋭度(シャープさ)
鮮鋭度 は、境界(エッジ)がどれだけくっきり写るか です。ボケると境界がなだらかになります。
ボケの主な原因は、焦点が大きい・幾何学的なボケ(拡大)・動き・検出器のボケ などです。鮮鋭度は MTF(Modulation Transfer Function:変調伝達関数) で、空間周波数(細かさ)ごとに数値化できます。高い周波数までMTFが高い=高鮮鋭 です。
粒状性(ざらつき・ノイズ)
粒状性 は画像の ざらつき(ノイズ) です。主な原因は、X線の量が少ないことによる 量子ノイズ で、線量を増やすほど目立たなく なります(ノイズは線量の平方根に反比例)。
DQE(検出量子効率)
DQE(Detective Quantum Efficiency:検出量子効率) は、入ってきたX線(線量)を、どれだけ無駄なく画像の情報に変えられるか の効率です。
- DQEが高い検出器ほど、少ない線量で高い画質 が得られます(被ばく低減に有利)。
- 鮮鋭度を表す MTF と、ノイズを表す NPS(Noise Power Spectrum:ノイズパワースペクトル) の両方を合わせた、総合的な指標です。
MTF・NPS・DQEの関係
3つは、おおよそ次の関係でつながっています。
- MTF(信号の伝わりやすさ)が高い ほど、DQEは高く なります。
- NPS(ノイズ)が大きい ほど、DQEは低く なります。
- つまり、鮮鋭度がよくても、ノイズが多ければDQEは下がる。MTF(鮮鋭度)とNPS(ノイズの少なさ)の両取りができてはじめて、低線量で高画質(高DQE)になります。
- いずれも 空間周波数 f ごと に評価する点も共通です。
試験で問われやすいポイント
- 画質は 鮮鋭度・粒状性・コントラスト で考える。
- 鮮鋭度は MTF(高い周波数まで高い=高鮮鋭)。ボケ原因は焦点・拡大・動き・検出器。
- 粒状性(ノイズ)は 量子ノイズ が主。線量を増やすと減る。
- DQE=線量を画質に変える効率。高いほど低線量で高画質。
- DQE ∝ MTF² ÷ NPS。MTF(鮮鋭度)が高く、NPS(ノイズ)が小さいほどDQEは高い。
まとめ
- 一般撮影の画質は 鮮鋭度(MTF)・粒状性(ノイズ)・コントラスト。
- DQE は線量の使い方の効率で、被ばく低減に直結。
- ボケと線量(ノイズ)のバランスを意識する。