第77回 診療放射線技師 国家試験(午後)解答・解説
問1 MRI検査室の管理について正しいのはどれか。
- 撮影室内の照明は蛍光灯を使用する。
- 0.4 T 以下の装置では電波法の申請が不要である。
- 永久磁石型装置では強制クエンチ用排気スイッチを設置する。
- 電波シールドの設置目的は漏えい電波と外来電波の影響を防ぐためである。
- JIS規格では漏えい磁場が 0.2 mT を超える領域に立入制限の境界線を引く。
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正解:4
- 1 ✗ 蛍光灯は点灯時に高周波ノイズを出し、MR画像にアーチファクト(ジッパー状の線)を作る。撮影室内は白熱灯や直流点灯の照明を使う。
- 2 ✗ MRI装置は磁場の強さにかかわらず高周波利用設備として電波法の対象になる。0.4 T 以下なら不要という区分はない。
- 3 ✗ クエンチ(超伝導状態が壊れてヘリウムが一気に気化する現象)は超伝導磁石だけに起こる。永久磁石型にはそもそもヘリウムがなく、排気設備も不要。
- 4 ○ 電波シールド(RFシールド)は内から外へ漏れる電波と外から入ってくる電波の両方を遮る。目的が双方向であることがポイント。
- 5 ✗ 立入制限の境界は 0.5 mT(5ガウスライン)。ペースメーカなどの植込み機器が影響を受ける目安として定められている。
問2 脳卒中が疑われる場合のMRIの撮影順で適切なのはどれか。
- MRA → 拡散強調像 → FLAIR像 → T2強調像 → T1強調像 → T2*強調像
- T1強調像 → T2強調像 → FLAIR像 → T2*強調像 → MRA → 拡散強調像
- T1強調像 → T2強調像 → T2*強調像 → 拡散強調像 → MRA → FLAIR像
- 拡散強調像 → MRA → FLAIR像 → T2*強調像 → T2強調像 → T1強調像
- 拡散強調像 → T1強調像 → T2*強調像 → FLAIR像 → T2強調像 → MRA
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正解:4
- 脳卒中では治療方針を決めるのに必要な情報から順に撮る。患者が動いてしまったり急変したりして途中で中止になっても、大事な情報は取れているようにするためである。
- 優先順位は ① 拡散強調像(超急性期の梗塞巣が唯一はっきり写る)→ ② MRA(どの血管が詰まっているか)→ ③ FLAIR像(拡散強調像との差=DWI‑FLAIRミスマッチから発症からの時間を推定)→ ④ T2*強調像(出血の有無。血栓溶解療法の可否に直結)→ ⑤ T2強調像 → ⑥ T1強調像。
- 1・2・3 ✗ いずれも拡散強調像が先頭にない。最も重要な情報を後回しにしている。
- 4 ○ この優先順位どおりに並んでいる。
- 5 ✗ 拡散強調像は先頭だが、次にT1強調像が来ており、MRAとFLAIR像が後回しになっている。
問3 成人の超音波検査で、最も高い周波数のプローブを用いるのが適切なのはどれか。
- 門脈
- 脾静脈
- 総頸動脈
- 上行大動脈
- 腹部大動脈
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正解:3
- 超音波は周波数が高いほど分解能が良いが、減衰が大きく深くまで届かない。したがって「最も浅いところにある構造」が答えになる。
- 1 ✗ 門脈は腹部の深部(肝門部)にあり、3〜5 MHz 程度のコンベックスプローブを使う。
- 2 ✗ 脾静脈も腹部深部を走る。
- 3 ○ 総頸動脈は首の皮下すぐにある。7〜12 MHz 程度のリニアプローブで、血管壁の内膜中膜複合体厚(IMT)まで細かく観察できる。
- 4 ✗ 上行大動脈は胸骨の裏で最も深く、経胸壁では低い周波数でも描出しにくい。
- 5 ✗ 腹部大動脈も体の背側近くにあり深い。
問4 MRIの拡散強調像について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 真の拡散係数が得られる。
- 組織のT2値の影響を受ける。
- 急性期脳梗塞で低信号を呈する。
- 値が低いほど拡散が強調される。
- 水分子のブラウン運動を画像化している。
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正解:2・5
- 1 ✗ 得られるのは ADC(見かけの拡散係数)。生体では毛細血管の血流や細胞膜による制限が混ざるため、純粋な拡散係数にはならない。「見かけの」という言葉がそれを表している。
- 2 ○ 拡散強調像はT2強調像をベースに作るので、T2値が長い組織はそれだけで高信号に見えてしまう。これが T2 shine through(T2透過効果)で、ADCマップと見比べて区別する必要がある。
- 3 ✗ 急性期脳梗塞では細胞性浮腫で水分子の動きが制限され、高信号を呈する。これが拡散強調像の最大の役割。
- 4 ✗ 逆。 値が高いほど拡散の強調は強くなる(頭部では 1,000 s/mm² が標準)。ただしSNRは低下する。
- 5 ○ 水分子が熱によってランダムに動くブラウン運動を画像化したもの。動きが制限されると信号が残る=高信号になる。
問5 MR像が示されている。矢印で示すアーチファクトの原因はどれか。
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- 金属
- 磁化率
- 折り返し
- 化学シフト
- 動脈の拍動
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正解:5
- 1 ✗ 金属によるアーチファクトは、金属の周囲が大きく歪み、信号が抜けたり寄り集まったりする局所的な変形として現れる。
- 2 ✗ 磁化率アーチファクトも、空気と組織の境界(副鼻腔・側頭骨など)で信号が落ちる局所的な現象。
- 3 ✗ 折り返し(エイリアシング)は、FOVからはみ出した部分が反対側の端に写り込むもの。
- 4 ✗ 化学シフトアーチファクトは、脂肪と水の境界に黒と白の縁取りが周波数方向に現れる。
- 5 ○ 拍動する動脈の信号が位相エンコード方向に一定間隔で並ぶ(ゴースト)のが特徴。血管の位置から位相方向へ、点々と像がこぼれていく。心電同期や飽和パルスで軽減できる。
問6 右季肋部縦走査の超音波像が示されている。矢印で示すアーチファクトはどれか。
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- 音響陰影
- 外側陰影
- 鏡面反射
- 側方陰影
- 多重反射
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正解:5
- 1 ✗ 音響陰影は、結石や石灰化の後ろが黒く抜ける現象。反射・吸収が強くて超音波が先へ進めないために起こる。
- 2・4 ✗ 外側陰影(=側方陰影)は、嚢胞など丸い構造の両脇に細く伸びる黒い影。屈折によって起こる。
- 3 ✗ 鏡面反射(ミラーイメージ)は、横隔膜のような強い反射面をはさんで、反対側に虚像が写る現象。
- 5 ○ 多重反射(リバーベレーション)は、プローブと強い反射面の間で超音波が何度も往復するために、等間隔の線が深部へ向かって繰り返し現れるもの。
問7 頭部MRIのFLAIR像で最も高信号を呈するのはどれか。
- 側脳室
- 眼窩脂肪
- 頭蓋骨皮質
- 大脳基底核
- シルビウス裂
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正解:2
- FLAIRはT2強調像から水(CSF)の信号だけを消した画像。CSFが黒くなるので、脳室のそばの病変が見つけやすくなる。
- 1 ✗ 側脳室はCSFそのもの。FLAIRでは抑制されて低信号(黒)になる。
- 2 ○ 眼窩脂肪は水ではないので抑制されず、そのまま高信号として残る。選択肢の中で最も明るい。
- 3 ✗ 頭蓋骨の皮質は緻密骨で、水素原子がほとんどなく信号がない(黒)。
- 4 ✗ 大脳基底核は灰白質で、中間の信号にとどまる。
- 5 ✗ シルビウス裂もCSFで満たされているので、側脳室と同じく抑制されて低信号になる。
問8 頭部MRAのMIP像および3D再構成像が示されている。矢印で示す動脈瘤の部位はどれか。
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- 脳底動脈
- 後交通動脈
- 後大脳動脈
- 前交通動脈
- 中大脳動脈
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正解:4
- ウィリス動脈輪のどこかを問う問題。正中にあるか外側にあるか、前方か後方かで切り分ける。
- 1 ✗ 脳底動脈は左右の椎骨動脈が合流して、脳幹の前面を正中の後方を上る1本の血管。
- 2 ✗ 後交通動脈は、内頸動脈と後大脳動脈を前後につなぐ細い枝で、左右にある。
- 3 ✗ 後大脳動脈は脳底動脈が左右に分かれた枝で、後方循環に属する。
- 4 ○ 前交通動脈は、左右の前大脳動脈を正中でつなぐごく短い血管。動脈瘤の好発部位で、脳動脈瘤全体の約3割を占める。正中の最前部に瘤があればここ。
- 5 ✗ 中大脳動脈は内頸動脈の終枝で、シルビウス裂を外側へ水平に走る。分岐部も動脈瘤の好発部位だが、位置が外側になる。
問9 胸部MR像が示されている。矢印で示す血管と直接交通しているのはどれか。
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- 右心房
- 右心室
- 左心房
- 左心室
- 下大静脈
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正解:4
- 矢印は大動脈を指している。血液の流れをたどれば、どの部屋とつながっているかが決まる。
- 1 ✗ 右心房に流れ込むのは上大静脈・下大静脈・冠静脈洞。大動脈とは直接つながらない。
- 2 ✗ 右心室の出口は肺動脈。
- 3 ✗ 左心房に流れ込むのは肺静脈。
- 4 ○ 左心室の出口が大動脈。間にあるのは大動脈弁だけで、直接つながっている。
- 5 ✗ 下大静脈は右心房に戻る静脈。大動脈とは並走するが交通はしない。
問10 腹部MRIのT1強調像が示されている。矢印で示すのはどれか。
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- 肝管
- 門脈
- 肝静脈
- 肝動脈
- 奇静脈
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正解:3
- 肝臓の中を走る管を見分けるポイントは、どこへ向かって集まるかである。
- 1 ✗ 肝管は胆汁の通り道で、肝門部へ向かって集まる。門脈と並走する。
- 2 ✗ 門脈は肝門部から扇状に広がる。周囲を線維性のグリソン鞘に包まれ、肝動脈・胆管と3本セットで走るのが特徴。
- 3 ○ 肝静脈は、右・中・左の3本が下大静脈へ向かって収束する。グリソン鞘を伴わず単独で走り、肝区域の境目を通る。矢印はここ。
- 4 ✗ 肝動脈は門脈と並走する細い枝で、単独では追いにくい。
- 5 ✗ 奇静脈は肝臓の中ではなく、脊椎の右前を上行する静脈。
問11 標識化合物の純度について正しいのはどれか。
- 標識率は放射性核種純度と同義である。
- 放射性核種純度検定に高速液体クロマトグラフィが用いられる。
- 標識化合物を長時間保存した場合、放射化学的不純物が生成される。
- 化学的純度は、目的とする化学形で放射性核種がその物質の全放射能に占める割合をいう。
- 放射化学的純度は、化学形に関係なく着目する放射性核種の放射能がその物質の全放射能に占める割合をいう。
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正解:3
- 3つの純度を整理する。放射性核種純度=核種が目的のものか(Mo が混ざっていないか)。放射化学的純度=化学形が目的のものか(遊離の TcO が混ざっていないか)。化学的純度=放射能とは無関係な化学物質としての純度。
- 1 ✗ 標識率は、放射能のうち目的の化合物に結合している割合=放射化学的純度にあたる考え方。
- 2 ✗ 高速液体クロマトグラフィ(HPLC)は化学形を分けるので、放射化学的純度の検定に使う。放射性核種純度はγ線スペクトロメトリで調べる。
- 3 ○ 保存中に自分自身が出す放射線で化合物が壊れる(放射線分解)。その結果、遊離の TcO などの放射化学的不純物が増えていく。だから標識後は速やかに使う。
- 4 ✗ これは放射化学的純度の定義。化学的純度の説明ではない。
- 5 ✗ これは放射性核種純度の定義。4と5は入れ替わっている。
問12 ガンマカメラについて正しいのはどれか。2つ選べ。
- シンチレータが厚いほど空間分解能が高い。
- 位置計算には抵抗マトリクス方式が用いられる。
- NaI(Tl)シンチレータの厚さは 2 インチ程度である。
- エネルギー演算機構は Z 信号加算回路と波高分析器からなる。
- 入射γ線エネルギーが高いほどシンチレータの光電吸収検出効率は高い。
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正解:2・4
- 1 ✗ 逆。シンチレータが厚いと光が横に広がってしまい、空間分解能は低下する。厚さは「感度(検出効率)」と「分解能」のトレードオフになる。
- 2 ○ 多数の光電子増倍管の出力を抵抗で重みづけして足し合わせ、重心を求めることで発光位置を割り出す(アンガー型の位置計算)。
- 3 ✗ Tc の 141 keV を止めるには 3/8 インチ(約 9.5 mm)で十分。2インチでは厚すぎて分解能が落ちる。
- 4 ○ すべての光電子増倍管の出力を足した Z信号が入射エネルギーに比例する。これを波高分析器で選別し、目的のエネルギーだけを画像化する。
- 5 ✗ 逆。光電効果の起こる確率はエネルギーが高いほど急激に下がる(およそ )。だから高エネルギー核種ほど検出効率は落ちる。
問13 PET装置の性能評価法(NEMA NU 2‑2018)の項目でないものはどれか。
- 感度
- 均一性
- 空間分解能
- 散乱フラクション
- PET/CT の重ね合わせ精度
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正解:2
- NEMA NU 2 は、PET装置の性能を同じ土俵で比べるための国際的な測定手順。主な項目は 空間分解能・散乱フラクションと計数率特性・感度・画質・PET/CTの重ね合わせ精度・TOF分解能。
- 1・3・4・5 ✗ いずれも NEMA NU 2 の正式な項目。
- 2 ○(これが答え) 均一性は、ガンマカメラ(SPECT)の性能評価では中心的な項目だが、NEMA NU 2 の PET の項目には含まれていない。
問14 脳血流SPECTデータ解析について正しいのはどれか。
- 統計学的画像解析では灰白質体積を評価する。
- パトラックプロット法では採血は不要である。
- 統計学的画像解析では手動で関心領域を設定する。
- Z スコアの算出にはダイナミック画像が必要である。
- コンパートメント解析はスタティック画像で行われる。
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正解:2
- 1 ✗ 脳血流SPECTの統計学的画像解析(eZIS・3D‑SSPなど)が評価するのは血流量。灰白質の体積を評価するのはMRIを使うVBMという別の手法。
- 2 ○ パトラックプロット法では、大動脈弓部などのカウントを入力関数として画像から直接得られるため、動脈採血をしなくてよい。患者の負担が小さいのが利点。
- 3 ✗ 統計学的画像解析は、脳を標準脳に自動で合わせて正常データベースと比較する。手動でROIを置く主観を排除するのが目的。
- 4 ✗ Zスコアは「正常者の平均から何標準偏差ずれているか」を画素ごとに出すもので、スタティック画像から算出できる。
- 5 ✗ コンパートメント解析は時間ごとの放射能の動きを追う手法なので、ダイナミック画像が必要。4と5は入れ替わっている。
問15 空間分解能補正を組み込んだPET画像再構成法で、集積部の辺縁を縁取ったような高集積を生じるアーチファクトはどれか。
- アップワードクリープ
- ギブスアーチファクト
- スターアーチファクト
- ストリークアーチファクト
- トランケーションアーチファクト
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正解:2
- 1 ✗ アップワードクリープは、運動負荷後に横隔膜がだんだん上がってくることで心筋の位置がずれる現象。心筋SPECTの用語。
- 2 ○ ギブスアーチファクトは、信号が急に変わる境目で生じる行き過ぎ(オーバーシュート)。空間分解能補正(PSF補正)を強くかけると縁が明るく縁取られ、小さな病変のSUVを過大評価してしまう。
- 3 ✗ スターアーチファクトは、投影数が足りないときに単純逆投影で生じる星型の筋。
- 4 ✗ ストリークアーチファクトは、高吸収体や統計不足で生じる筋状の乱れ。
- 5 ✗ トランケーションアーチファクトは、体がFOVからはみ出したときに端が欠けて生じるもの。
問16 正常の脳核医学画像が示されている。使用した放射性医薬品はどれか。
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- I−IMP
- F−FDG
- O−CO ガス
- I−イオフルパン
- F−フルテメタモル
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正解:5
- 「正常の画像」であることが最大のヒント。集積のパターンが薬剤ごとにまったく違う。
- 1 ✗ IMP は脳血流製剤。血流の多い大脳皮質(灰白質)に集積し、白質は薄くなる。
- 2 ✗ FDG は糖代謝を見るので、これも灰白質に強く集積する。
- 3 ✗ O−CO ガスも脳血流の評価に使い、灰白質優位となる。
- 4 ✗ イオフルパンはドパミントランスポータに結合するので、線条体だけが三日月型に強く光る特徴的な像になる。
- 5 ○ フルテメタモルはアミロイドβに結合する製剤。正常(アミロイド陰性)では皮質に集積せず、白質にだけ非特異的に集まる。灰白質と白質のコントラストが逆転して見えるのが正常像の特徴。
問17 放射性医薬品の投与前に甲状腺ブロックが必要な検査はどれか。
- 肝胆道シンチグラフィ
- 甲状腺シンチグラフィ
- 唾液腺シンチグラフィ
- 副甲状腺シンチグラフィ
- 副腎皮質シンチグラフィ
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正解:5
- 甲状腺ブロックとは、ヨウ化カリウムなどを先に飲んで甲状腺を「満杯」にし、遊離した放射性ヨウ素が甲状腺に集まらないようにする前処置。つまり I や I で標識した薬剤を使う検査で必要になる。
- 1 ✗ 肝胆道シンチは Tc−PMT などを使う。
- 2 ✗ 甲状腺シンチは甲状腺そのものを写したい検査なので、ブロックしては本末転倒。
- 3 ✗ 唾液腺シンチは TcO を使う。
- 4 ✗ 副甲状腺シンチは Tc−MIBI を使う。
- 5 ○ 副腎皮質シンチは I−アドステロールを使う。標識に使ったヨウ素が体内で外れて甲状腺に集積し、不要な被ばくを与えるのを防ぐためブロックが必須。
問18 腎シンチグラフィについて正しいのはどれか。
- 腎動態シンチグラフィでは分腎機能が評価できる。
- Tc−DMSA は腎尿細管から速やかに排泄される。
- Tc−MAG3 は腎静態シンチグラフィに用いられる。
- 腎静態シンチグラフィではカプトプリル負荷が行われる。
- 腎排泄機能障害の症例では腎動態シンチグラフィは禁忌である。
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正解:1
- 1 ○ 左右の腎臓それぞれにROIを置き、時間放射能曲線(レノグラム)を描けば、左右の腎臓が何%ずつ働いているかを分けて評価できる。これが分腎機能。
- 2 ✗ 逆。DMSA は尿細管の細胞に取り込まれてとどまるため、腎の形態(瘢痕の有無)を見る静態シンチに使う。
- 3 ✗ MAG3 は速やかに排泄されるので、動態シンチ(レノグラム)に使う。2と3は入れ替わっている。
- 4 ✗ カプトプリル負荷は、腎血管性高血圧を調べるために動態シンチと組み合わせて行う。
- 5 ✗ 禁忌ではない。むしろ排泄機能の障害の程度を調べるための検査である。
問19 F−FDG PET で褐色脂肪への生理的集積と最も関連があるのはどれか。
- 運動
- 喫煙
- 肥満
- 高血糖
- 寒冷刺激
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正解:5
- 1 ✗ 運動は骨格筋への集積を増やす。検査前日からの激しい運動は避けるが、褐色脂肪とは別の話。
- 2 ✗ 喫煙と褐色脂肪の集積に直接の関係はない。
- 3 ✗ むしろやせている若い女性に褐色脂肪の集積が目立ちやすい。肥満者では褐色脂肪の活性が低い。
- 4 ✗ 高血糖はFDGと糖が取り込みを奪い合うため、腫瘍を含む全体の集積を下げる方向に働く。
- 5 ○ 褐色脂肪は熱を作るための脂肪。寒いと交感神経が刺激されて活動し、糖を取り込むのでFDGが集まる。首・鎖骨上窩・傍脊柱・腎周囲に左右対称に写り、リンパ節転移と紛らわしい。検査前に保温することで防げる。
問20 ソマトスタチン受容体シンチグラフィについて正しいのはどれか。2つ選べ。
- 標識核種は I である。
- 撮影直前に排尿を行う。
- 神経内分泌腫瘍に集積する。
- 高分化腫瘍では低分化腫瘍より集積が低い。
- 消化管の生理的集積は後期像より早期像で頻度が高い。
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正解:2・3
- 1 ✗ 標識核種は In(オクトレオチド)または Ga(PET用)。I ではない。
- 2 ○ 薬剤は腎から排泄されて膀胱にたまる。膀胱の強い集積が骨盤内の病変を隠してしまうので、撮影直前に排尿してもらう。
- 3 ○ 神経内分泌腫瘍はソマトスタチン受容体を高密度に発現している。これを狙って画像化する検査である。
- 4 ✗ 逆。高分化な腫瘍ほど受容体をよく発現し、集積は高い。低分化になるほど受容体が減り、代わりにFDGの集積が高くなる。
- 5 ✗ 逆。消化管の生理的集積は、時間が経つほど腸管内へ排泄されて後期像で目立つ。
問21 我が国の悪性腫瘍について正しいのはどれか。
- 喉頭癌は男性より女性に多い。
- 乳癌の組織型で最も多いのは腺癌である。
- 子宮頸癌の組織型で最も多いのは腺癌である。
- 胃癌の組織型で最も多いのは扁平上皮癌である。
- ホジキンリンパ腫の方が非ホジキンリンパ腫よりも多い。
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正解:2
- 1 ✗ 喉頭癌は喫煙・飲酒との関係が強く、男性が女性の約10倍と圧倒的に多い。
- 2 ○ 乳腺は分泌を行う腺組織なので、そこから発生する癌は腺癌(乳管癌・小葉癌)。臓器の元の組織を考えれば導ける。
- 3 ✗ 子宮頸部の入口は扁平上皮で覆われているので、扁平上皮癌が最多(約7割)。ただし近年は腺癌の割合が増えている。
- 4 ✗ 胃の粘膜も腺組織なので腺癌が最多(9割以上)。扁平上皮癌が多いのは食道。
- 5 ✗ 日本では非ホジキンリンパ腫が約9割を占める。ホジキンリンパ腫は欧米に比べても少ない。
問22 頭頸部癌の放射線治療における急性期有害事象はどれか。
- 粘膜炎
- 脳壊死
- 下顎骨壊死
- 頸動脈狭窄
- 甲状腺機能低下
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正解:1
- 急性期(早期)有害事象は照射中〜照射後90日以内に起こり、細胞の入れ替わりが速い組織に出る。晩期有害事象は数か月〜数年後で、血管や結合組織の障害として現れる。
- 1 ○ 口腔・咽頭の粘膜は数日で入れ替わるほど細胞分裂が盛ん。だから照射2週目ごろから粘膜炎が出る。皮膚炎・唾液分泌低下も急性期。
- 2 ✗ 脳壊死は数か月〜数年後の晩期有害事象。
- 3 ✗ 下顎骨壊死も血流障害による晩期有害事象。抜歯を契機に起こることが多い。
- 4 ✗ 頸動脈狭窄は照射から年単位で進む晩期有害事象。
- 5 ✗ 甲状腺機能低下も照射後数か月〜数年で現れる晩期有害事象。
問23 ヒトパピローマウイルスが関与することが多いのはどれか。2つ選べ。
- 上咽頭癌
- 中咽頭癌
- 肝細胞癌
- 大腸癌
- 子宮頸癌
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正解:2・5
- 1 ✗ 上咽頭癌に関与するのは EBウイルス(EBV)。同じ咽頭でも部位でウイルスが違うので要注意。
- 2 ○ 中咽頭癌(扁桃・舌根)はHPV関連が増えている。HPV陽性例は非喫煙者に多く、放射線治療がよく効き予後が良いという特徴がある。
- 3 ✗ 肝細胞癌の原因は B型・C型肝炎ウイルス。
- 4 ✗ 大腸癌はウイルスではなく、生活習慣や遺伝性の要因が主。
- 5 ○ 子宮頸癌はHPV(特に16型・18型)の持続感染がほぼ必須の原因。ワクチンで予防できる。
問24 加速過分割照射が標準治療である腫瘍はどれか。
- 食道癌
- 膵臓癌
- 髄膜腫
- 肝細胞癌
- 小細胞肺癌
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正解:5
- 加速過分割照射とは、1回線量を小さくして1日2回照射し、全体の期間を短くする方法。増殖が速い腫瘍に対して、治療中に腫瘍が増えてしまうこと(加速再増殖)を抑えるのが狙い。
- 1 ✗ 食道癌は通常分割(1回 1.8〜2 Gy/1日1回)と化学療法の併用が標準。
- 2 ✗ 膵臓癌も通常分割、または定位放射線治療が用いられる。
- 3 ✗ 髄膜腫は増殖が遅い良性腫瘍。加速する理由がない。
- 4 ✗ 肝細胞癌は定位放射線治療や粒子線治療が用いられる。
- 5 ○ 限局型小細胞肺癌は増殖が非常に速い代表格。1回 1.5 Gy を1日2回、計 45 Gy/3週間を化学療法と同時に行うのが標準治療である。
問25 線量計算アルゴリズムで粒子の輸送を再現しているのはどれか。2つ選べ。
- Monte Carlo 法
- superposition 法
- pencil beam convolution 法
- Boltzmann transport equation 法
- analytical anisotropic algorithm 法
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正解:1・4
- 「粒子の輸送を再現する」とは、粒子が物質の中をどう飛んで、どこでエネルギーを落とすかを物理法則から解くという意味。精度は高いが計算に時間がかかる。
- 1 ○ モンテカルロ法は、粒子1個1個の運命を乱数で追跡する。最も正確で、他の手法の答え合わせに使われる。
- 2 ✗ superposition 法は、あらかじめ計算した二次電子の広がり(カーネル)を畳み込む方法。輸送そのものは解いていない。
- 3 ✗ pencil beam convolution 法も細いビームのカーネルを重ね合わせる方法で、肺などの不均質部で誤差が大きい。
- 4 ○ ボルツマン輸送方程式法は、粒子の分布を表す方程式を直接(決定論的に)解く。モンテカルロ並みの精度を、より短い時間で得られる。
- 5 ✗ AAA も畳み込み系の改良版。カーネルの重ね合わせという枠組みは同じ。
問26 画像誘導放射線治療として、照射位置の照合基準に用いるのはどれか。2つ選べ。
- 血管
- 骨構造
- 体表面
- 体内のガス
- 体内に貯留している液体
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正解:2・3
- 照合の基準になるのは、毎回同じ位置に、同じ形で写るもの。日によって変わるものは基準にできない。
- 1 ✗ 血管は造影しなければ見えず、位置合わせのたびに造影するのは現実的でない。
- 2 ○ 骨構造はX線でよく写り、形も変わらない。最も基本的な照合基準。
- 3 ○ 体表面は光学式の表面照合(サーフェスマッチング)で追跡でき、被ばくなしにリアルタイムで監視できる。
- 4 ✗ 体内のガスは日によって量も位置も変わる。むしろ位置ずれの原因になる。
- 5 ✗ 貯留液も同様に変動する。なお、前立腺のように骨だけでは追えない臓器には、金マーカーを刺入して基準にする方法がある。
問27 放射線治療に用いられるX線計測について正しいのはどれか。
- PDD は SSD に依存しない。
- 最大線量深は照射野に依存する。
- kQ はエネルギーの大きさに比例する。
- TPR20,10 の測定は電離箱線量計の実効中心で行われる。
- TMR の測定は電離箱線量計の幾何学的中心で行われる。
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正解:2
- 1 ✗ PDD は距離の逆二乗則の影響を受けるので、SSD が変われば値も変わる。SSD に依存しないように作られた量が TAR や TMR である。
- 2 ○ 照射野を大きくすると散乱線が増え、浅いところの線量が持ち上がるため、最大線量深(dmax)は浅くなる。
- 3 ✗ は線質変換係数で、エネルギーが上がるとゆるやかに小さくなる。比例するような単純な関係ではない。
- 4 ✗ 線質指標 を測るときは、電離箱の幾何学的中心(基準点)を 20 cm と 10 cm の深さに置く。
- 5 ✗ TMR のような深部線量分布を測るときは、逆に実効中心(円筒形電離箱では中心より線源側に ずらした点)を使う。4と5は入れ替わっている。
問28 放射線治療について正しいのはどれか。2つ選べ。
- PTV は CTV よりも大きい。
- PTV とリスク臓器は重なることはない。
- 平坦化フィルタを除くと線量率を上げることができる。
- 放射線治療計画CTでは FOV を腫瘍にできるだけ絞って撮影する。
- 粒子線治療におけるブロードビーム法ではコリメータは不要である。
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正解:1・3
- 1 ○ PTV = CTV + IM + SM。マージンを足したものなので、必ず CTV より大きくなる。
- 2 ✗ 重なることはよくある。前立腺のPTVと直腸などが典型で、その場合はどちらを優先するか判断して計画を立てる。
- 3 ○ 平坦化フィルタはビームを平らにする代わりに線量を大幅に吸収している。これを外すと(FFF:flattening filter free)線量率が数倍になり、定位放射線治療の照射時間を短縮できる。
- 4 ✗ 逆。体の輪郭全体が入るように広いFOVで撮る必要がある。体表面が欠けると、線量計算に必要な深さや散乱の情報が失われる。
- 5 ✗ ブロードビーム法は、広げたビームをコリメータ(患者ごとのくり抜き)で形作る方式。コリメータが必須である。不要なのはスキャニング法。
問29 直線加速器で平坦な線量プロファイルを期待して測定したところ、図のような線量プロファイルが得られた。考えられる原因はどれか。

- X線出力が不足していた。
- コリメータが非対称に開口していた。
- コリメータの下に意図しない構造物が入っていた。
- 照射野サイズに対応しない平坦化フィルタを使用していた。
- X線のエネルギーに対応しない平坦化フィルタを使用していた。
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正解:3
- 図のプロファイルは、照射野の中で片側が低く、反対側へ向かって斜めに上がっていく(くさび形に傾いている)。この「左右非対称の傾き」が何を意味するかを考える。
- 1 ✗ 出力不足なら、形は変わらず全体が同じ割合で下がるだけ。傾きは生じない。
- 2 ✗ コリメータが非対称に開けば、照射野の位置や幅がずれる。だが照射野の中の線量は平らなままで、傾きにはならない。
- 3 ○ ビームの通り道に片側だけを余分に減弱させるもの(くさび形の構造物など)が入っていれば、その側の線量が下がり、こうした一方向の傾きが生まれる。
- 4・5 ✗ 平坦化フィルタは中心軸に対して回転対称の形をしている。合わないものを使えば、中央が盛り上がる(ドーム)か両肩が上がる(ホーン)という左右対称の崩れ方をする。片側だけ傾くことは説明できない。
問30 10 MV X線を用いて、照射野が 10 cm × 10 cm のときの基準点の吸収線量が 1 MU あたり 1 cGy であった。照射野 20 cm × 20 cm、深さ 5 cm の点に 2 Gy 照射するとき、MU値で最も近いのはどれか。ただし、照射野 20 cm × 20 cm・深さ 5 cm の組織最大線量比を 0.8、照射野 10 cm × 10 cm に対する出力係数を 1.2 とする。
- 145
- 176
- 208
- 250
- 275
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正解:3
- 考え方は「1 MU で実際に何 cGy 入るかを求めて、目標線量を割る」だけ。
- 基準の出力は 1 cGy/MU。ここに照射野を広げたことによる出力係数 1.2(散乱線が増えるぶん多く出る)と、深さ 5 cm でのTMR 0.8(深いぶん減る)を掛ける。
- 目標は 2 Gy = 200 cGy。単位をそろえるのを忘れないこと。
- 出力係数を掛け忘れると 250(選択肢4)、TMR を掛け忘れると 167 前後になる。どちらも選択肢に用意されているので注意。
問31 フーリエ変換について正しいのはどれか。
- 非線形変換である。
- 余弦関数は実部と虚部がある。
- 矩形波関数は sinc 関数になる。
- デルタ関数はガウス関数になる。
- 離散フーリエ変換は実空間領域への変換である。
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正解:3
- 1 ✗ フーリエ変換は線形変換。足し算と定数倍がそのまま保たれる()。
- 2 ✗ 余弦関数は偶関数なので、フーリエ変換すると実部だけになる。虚部が出るのは奇関数である正弦関数のほう。
- 3 ○ 矩形波(四角い窓)のフーリエ変換は sinc 関数()。CTの再構成やMTFの計算に何度も出てくる、最も大事な変換ペアのひとつ。
- 4 ✗ デルタ関数(一点だけの信号)のフーリエ変換はすべての周波数が等しく含まれる定数になる。「一瞬の信号にはあらゆる周波数が入っている」と考えるとよい。
- 5 ✗ 逆。フーリエ変換は実空間から周波数領域への変換。周波数から実空間へ戻すのが逆フーリエ変換。
問32 集合 A、B からなるベン図で、斜線部分を表すのはどれか。

- NOT A
- A XOR B
- A NAND B
- NOT(A XOR B)
- (NOT A)AND B
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正解:5
- 斜線が引かれているのは B の円のうち、A と重なっていない部分だけ。つまり「B に属していて、かつ A に属していない」領域である。
- 1 ✗
NOT Aは A の円の外側すべて。B の外の余白まで含んでしまう。 - 2 ✗
A XOR Bは「どちらか一方だけ」。A だけの部分と B だけの部分の両方に斜線が入るはずで、A 側が白いことと合わない。 - 3 ✗
A NAND Bは「両方に属する」の否定。重なり以外のすべて(余白も A だけの部分も)になる。 - 4 ✗
NOT (A XOR B)は XOR の否定なので、重なりの部分と、どちらにも属さない余白が該当する。斜線の位置と正反対になる。 - 5 ○
(NOT A) AND B=「Aでない」かつ「Bである」。まさにこの領域を表す。集合の記号では (差集合)にあたる。
問33 診療情報の2次利用にあたるのはどれか。
- 患者家族への説明
- 患者本人への診療
- 院内勉強会での利用
- 医療従事者間の情報共有
- 紹介医療機関への情報提供
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正解:3
- 1次利用=その患者本人の診療のために使うこと。2次利用=それ以外の目的(教育・研究・統計・経営分析など)に使うこと。
- 1 ✗ 家族への説明は、本人の診療を進めるための説明なので1次利用。
- 2 ✗ 本人への診療は1次利用そのもの。
- 3 ○ 院内勉強会は本人の診療そのものではなく、教育目的の利用なので2次利用にあたる。
- 4 ✗ 医療従事者どうしの情報共有も、その患者を診るために行うので1次利用。
- 5 ✗ 紹介先への情報提供も、本人の診療の継続のためなので1次利用。
- 2次利用では、個人が特定されないように匿名化するなどの配慮が必要になる。
問34 画像圧縮に用いられる手法はどれか。
- ウィンドウ処理
- ボケマスク処理
- 離散コサイン変換
- ヒストグラム平坦化
- サブトラクション処理
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正解:3
- 1 ✗ ウィンドウ処理は、CT値の表示範囲を選んで見やすくする階調変換。データ量は変わらない。
- 2 ✗ ボケマスク処理(アンシャープマスク)は輪郭を強調する鮮鋭化処理。
- 3 ○ 離散コサイン変換(DCT)は、画像を周波数成分に分解する変換。人間の目が気づきにくい高周波成分を粗く捨てることでデータ量を減らせる。JPEG の中核となる技術。
- 4 ✗ ヒストグラム平坦化は、画素値の分布をならしてコントラストを改善する階調変換。
- 5 ✗ サブトラクション処理は2枚の画像の引き算。DSAで骨を消すのに使う。
問35 1,024 × 2,048 画素、階調数 16 bit の DICOM 画像のデータ量[MB]に最も近いのはどれか。ただし、ヘッダ情報は含まないものとする。
- 2
- 4
- 8
- 16
- 32
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正解:2
- データ量 = 画素数 × 1画素あたりのバイト数。まず 16 bit を byte に直すのがポイント。
- 次に画素数を掛ける。
- 1 MB = byte なので、
- bit のまま計算して 8 を選ばないこと。「16 bit = 2 byte」と最初に直してしまうのが確実。
問36 造影CT施行後に一過性の血圧低下があった。次にこの患者の造影CT施行が必要になった場合に備えて、共有すべき今回のCTの情報はどれか。
- 体重
- 管電圧
- 投与した造影剤の総量
- 投与した造影剤の製品名
- 推算糸球体濾過量〈eGFR〉
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正解:4
- 血圧低下は造影剤の副作用を疑う出来事。次回に備えて必要なのは「何が原因物質だったか」の情報である。
- 1 ✗ 体重は次回に測り直せばよく、副作用の原因を特定する情報ではない。
- 2 ✗ 管電圧は画質の条件。副作用とは無関係。
- 3 ✗ 総量も参考にはなるが、副作用は量に比例しない(アレルギー様反応)ため、製品名ほど重要ではない。
- 4 ○ 製品名が分かれば、次回は別の製剤に変える、前投薬を検討する、といった具体的な対策が取れる。副作用歴として最も重要な情報。
- 5 ✗ eGFR は腎機能の指標で、腎性の副作用(造影剤腎症)を評価するもの。今回の血圧低下は急性のアレルギー様反応で、次回も採血し直せば分かる。
問37 心原性ショックの臨床症状で誤っているのはどれか。
- 頻呼吸
- 意識低下
- 顔面蒼白
- 皮膚乾燥
- 脈拍微弱
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正解:4
- ショックの5徴(5P)は 蒼白・虚脱・冷汗・脈拍触知不能・呼吸不全。この「冷汗」がポイントになる。
- 1 正しい 組織の酸素不足を補おうとして呼吸が速くなる。
- 2 正しい 脳への血流が減って意識が低下する。
- 3 正しい 末梢の血管が収縮して顔面蒼白になる。
- 4 誤り 心原性ショックでは交感神経が強く働き、冷たく湿った(冷汗をかいた)皮膚になる。「乾燥」は逆。なお、皮膚が温かく乾いているのは、血管が開くタイプのショック(敗血症性の初期・神経原性)の特徴である。
- 5 正しい 心拍出量が落ちて脈が弱くなる。
問38 硫酸バリウムを用いた注腸造影検査の適応で誤っているのはどれか。
- 大腸癌
- 大腸憩室
- 大腸穿孔
- 潰瘍性大腸炎
- 大腸ポリープ
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正解:3
- 1・2・4・5 ✗ いずれも注腸造影の適応。大腸癌の狭窄像(apple core sign)、憩室の突出、潰瘍性大腸炎の鉛管状変化、ポリープの隆起などを描出できる。
- 3 誤り 消化管に穴が開いている状態で硫酸バリウムは絶対禁忌。バリウムが腹腔内へ漏れると吸収されず、重篤なバリウム腹膜炎を起こす。穿孔が疑われる場合は、吸収される水溶性ヨード造影剤を使う。
問39 使用済み注射針の廃棄処理について正しいのはどれか。
- 病原体別に容器を使い分ける。
- 容器に段ボール箱を使用する。
- 蓋がない開放した容器を用いる。
- 容器容量の約8割を超えて詰め過ぎない。
- 使用済みの注射針はリキャップしてから廃棄する。
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正解:4
- 1 ✗ 病原体で分ける必要はない。すべて感染性廃棄物として同じ鋭利物容器に捨てる。
- 2 ✗ 段ボールは針が突き抜ける。耐貫通性のある硬いプラスチック容器を使う。
- 3 ✗ 中身がこぼれたり手を入れたりしないよう、蓋のある容器を使う。
- 4 ○ いっぱいまで詰めると、針が容器の口からはみ出したり、押し込もうとして刺したりする。8割を目安に交換するのが原則。
- 5 ✗ リキャップは針刺し事故の最大の原因。使用後はそのまま容器へ捨てる。
問40 結合組織でないものはどれか。
- 腱
- 爪
- 筋膜
- 骨膜
- 靱帯
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正解:2
- 結合組織は、細胞と細胞のあいだを埋めて、支えたりつないだりする組織。膠原線維(コラーゲン)が主役である。
- 1 ✗ 腱は筋と骨をつなぐ密性結合組織。
- 2 ○(これが答え) 爪は、皮膚の表皮が硬く変化したもの=上皮組織(角質)。毛や皮膚と同じ仲間で、結合組織ではない。
- 3 ✗ 筋膜は筋を包む結合組織。
- 4 ✗ 骨膜は骨を覆う結合組織。
- 5 ✗ 靱帯は骨と骨をつなぐ密性結合組織。
問41 成人女性の基準値より低い値の血液検査項目はどれか。
- 赤血球数 400 万/µL
- ヘモグロビン 8.0 g/dL
- ヘマトクリット 40.0%
- 白血球数 5,000/µL
- 血小板数 20 万/µL
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正解:2
- 1 ✗ 赤血球数の基準値は女性で約 376〜500 万/µL。400 万は基準内。
- 2 ○ ヘモグロビンの基準値は女性で約 11.6〜14.8 g/dL。8.0 g/dL は明らかな貧血。他の項目が基準内なのに対し、これだけが飛び抜けて低い。
- 3 ✗ ヘマトクリットの基準値は女性で約 35〜45%。40.0% は基準内。
- 4 ✗ 白血球数の基準値は約 3,300〜8,600/µL。5,000 は基準内。
- 5 ✗ 血小板数の基準値は約 15〜35 万/µL。20 万は基準内。
問42 ヒトの細胞に存在しないのはどれか。
- 核
- 細胞壁
- リボソーム
- ミトコンドリア
- Golgi〈ゴルジ〉体
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正解:2
- 1 ✗ 核はDNAを収める。ヒトは真核生物。
- 2 ○(これが答え) 細胞壁は、植物・細菌・真菌が持つ硬い外側の殻。動物細胞にはなく、あるのは柔らかい細胞膜だけ。だから動物は形を変えて動ける。
- 3 ✗ リボソームはタンパク質を合成する。
- 4 ✗ ミトコンドリアはATPを産生する。
- 5 ✗ ゴルジ体はタンパク質の加工・仕分けを行う。
- 参考:細菌に細胞壁があってヒトにないからこそ、細胞壁の合成を邪魔するペニシリンは細菌だけを攻撃できる。
問43 腹部大動脈から直接分岐するのはどれか。
- 空腸動脈
- 子宮動脈
- 卵巣動脈
- 固有肝動脈
- 浅大腿動脈
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正解:3
- 腹部大動脈から直接出る枝は、腹腔動脈・上腸間膜動脈・腎動脈・精巣(卵巣)動脈・下腸間膜動脈、そして左右の総腸骨動脈への分岐。
- 1 ✗ 空腸動脈は上腸間膜動脈の枝。
- 2 ✗ 子宮動脈は内腸骨動脈の枝。同じ女性生殖器でも、卵巣動脈とは出どころがまったく違う。
- 3 ○ 卵巣動脈(男性では精巣動脈)は、生殖腺がもともと腹部の高い位置で作られて下降してきた名残で、腎動脈の少し下から大動脈から直接出る。
- 4 ✗ 固有肝動脈は 腹腔動脈 → 総肝動脈 → 固有肝動脈 と2段階を経た枝。
- 5 ✗ 浅大腿動脈は 外腸骨動脈 → 大腿動脈 の先の枝で、下肢の血管。
問44 X線写真による小児の骨年齢評価に用いられるのはどれか。
- 頭蓋骨
- 下顎骨
- 肩甲骨
- 手根骨
- 大腿骨
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正解:4
- 1・2・3・5 ✗ いずれも骨年齢の標準的な評価部位ではない。成長ホルモン分泌不全症や思春期早発症の診断で、実年齢と骨年齢のずれを見るのが目的である。
- 4 ○ 手根骨(左手)を撮って評価する。手根骨は8個が決まった順序で年齢とともに現れるため、いくつ写っているかで骨年齢が分かる。撮影が簡単で被ばくも少なく、生殖腺から遠いのも利点。
問45 Douglas〈ダグラス〉窩に隣接するのはどれか。
- 仙骨
- 恥骨
- 直腸
- 盲腸
- 下行結腸
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正解:3
- 1 ✗ 仙骨は直腸のさらに後方にあり、間に直腸がはさまる。
- 2 ✗ 恥骨は前方。子宮の前のくぼみは膀胱子宮窩という別のもの。
- 3 ○ ダグラス窩は正式には直腸子宮窩。名前のとおり、直腸と子宮の間のくぼみである。立った姿勢で腹腔の最も低い場所になるため、腹水や膿、播種した腫瘍細胞がここにたまりやすい。
- 4 ✗ 盲腸は右下腹部。
- 5 ✗ 下行結腸は左の側腹部。
- 男性では子宮がないので、同じ場所は直腸膀胱窩と呼ぶ。
問46 Cushing〈クッシング〉病で過剰分泌されるのはどれか。
- 成長ホルモン
- 抗利尿ホルモン
- 性腺刺激ホルモン
- 甲状腺刺激ホルモン
- 副腎皮質刺激ホルモン
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正解:5
- 1 ✗ 成長ホルモンの過剰は先端巨大症。
- 2 ✗ 抗利尿ホルモンの過剰は SIADH(低ナトリウム血症になる)。
- 3 ✗ 性腺刺激ホルモンの過剰は思春期早発症など。
- 4 ✗ 甲状腺刺激ホルモンの過剰は TSH 産生腫瘍による甲状腺機能亢進症。
- 5 ○ クッシング「病」は、下垂体の腺腫から ACTH(副腎皮質刺激ホルモン) が出すぎる病気。その結果、副腎皮質がコルチゾールを過剰に作り、満月様顔貌・中心性肥満・皮膚線条などが起こる。
- 用語の整理:クッシング病=下垂体が原因、クッシング症候群=コルチゾール過剰の状態全般(副腎腫瘍やステロイド薬によるものも含む)。病のほうが狭い意味である。
問47 正常月経周期の順序で正しいのはどれか。
- 月経 → 黄体期 → 排卵 → 卵胞期 → 月経
- 月経 → 黄体期 → 卵胞期 → 排卵 → 月経
- 月経 → 排卵 → 卵胞期 → 黄体期 → 月経
- 月経 → 卵胞期 → 黄体期 → 排卵 → 月経
- 月経 → 卵胞期 → 排卵 → 黄体期 → 月経
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正解:5
- 1・2・3・4 ✗ いずれも「排卵より前に黄体がある」「排卵より後に卵胞が育つ」など、原因と結果が逆になっている。黄体は排卵した後の卵胞が変化したものなので、排卵より前には存在しえない。
- 5 ○ 卵胞が育つ(卵胞期)→ 卵子が飛び出す(排卵)→ 残った殻が黄体になる(黄体期)→ 妊娠しなければ黄体が退縮して月経 という流れ。因果関係を追えば順番は自然に決まる。
- 補足:28日周期なら、月経開始からおよそ14日目に排卵し、黄体期は約14日とほぼ一定。周期の長さの個人差は、主に卵胞期の長さの違いによる。
問48 肺の区域で存在しないのはどれか。
- 右肺 S3
- 右肺 S5
- 左肺 S1+2
- 左肺 S7
- 左肺 S9
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正解:4
- 右肺は S1〜S10 の10区域。左肺は心臓に場所を譲るため、S1とS2が融合して S1+2 となり、S7 が欠けて8区域になる。
- 1 ✗ 右肺 S3(前上葉区)は存在する。
- 2 ✗ 右肺 S5(内側中葉区)は存在する。中葉は右肺だけにある。
- 3 ✗ 左肺 S1+2(肺尖後区)は左肺特有の呼び方で、存在する。
- 4 ○(これが答え) 左肺に S7 は存在しない。S7(内側肺底区)は心臓が占めている場所にあたる。
- 5 ✗ 左肺 S9(外側肺底区)は存在する。
- 覚え方:左肺は「S1+2 でくっつき、S7 が抜ける」。左に中葉がない代わりに舌区(S4・S5)がある点もあわせて押さえたい。
問49 脳実質から発生する腫瘍で正しいのはどれか。
- 膠芽腫
- 髄膜腫
- 神経鞘腫
- 下垂体腺腫
- 頭蓋咽頭腫
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正解:1
- 脳実質内(軸内)に発生するか、脳の外(軸外)から圧迫するかで分けるのが基本。
- 1 ○ 膠芽腫(グリオブラストーマ)は、脳実質の支持細胞であるグリア細胞から発生する。名前に「膠(にかわ=グリア)」が入っているのが手がかり。悪性度が最も高い脳腫瘍。
- 2 ✗ 髄膜腫は脳を包むくも膜から発生する軸外腫瘍。脳を外から押しつぶす形で発育する。
- 3 ✗ 神経鞘腫は末梢神経のシュワン細胞から発生する軸外腫瘍。聴神経に多い。
- 4 ✗ 下垂体腺腫は下垂体前葉から発生する。トルコ鞍内が原発。
- 5 ✗ 頭蓋咽頭腫は、胎生期のラトケ嚢の遺残から発生する鞍上部の腫瘍。
問50 老年症候群の特徴で誤っているのはどれか。
- 転倒
- 嚥下障害
- 体重増加
- 認知障害
- 歩行障害
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正解:3
- 老年症候群とは、高齢者に多く、生活の質を落とし介護が必要になる一連の症状をまとめた概念。
- 1 正しい 転倒は骨折・寝たきりの入口となる代表的な老年症候群。
- 2 正しい 嚥下障害は誤嚥性肺炎の原因になる。
- 3 誤り 高齢者で問題になるのは体重減少。食欲低下・筋肉量の減少(サルコペニア)・嚥下障害などから低栄養に傾き、フレイル(虚弱)へつながる。
- 4 正しい 認知障害も中核的な老年症候群。
- 5 正しい 歩行障害は転倒や閉じこもりの原因になる。
問51 白血球で無顆粒球はどれか。2つ選べ。
- 単球
- 好酸球
- 好中球
- 好塩基球
- リンパ球
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正解:1・5
- 白血球は、細胞質に顆粒を持つかどうかで2つに分かれる。顆粒球は名前に「好〜球」と付く3つ(好中球・好酸球・好塩基球)だけ、と覚えるのが早い。
- 1 ○ 単球は無顆粒球。組織へ出るとマクロファージになり、貪食と抗原提示を担う。
- 2 ✗ 好酸球は顆粒球。寄生虫感染やアレルギーで増える。
- 3 ✗ 好中球は顆粒球で、白血球の最多(約6割)。細菌感染で増える。
- 4 ✗ 好塩基球は顆粒球。ヒスタミンを含む顆粒を持つ。
- 5 ○ リンパ球は無顆粒球。T細胞・B細胞として獲得免疫を担う。
問52 職業と職業病の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
- タール取扱従事者 ── 前立腺癌
- 蛍光塗料取扱従事者 ── 肺癌
- ベンゼン取扱従事者 ── 悪性リンパ腫
- アスベスト取扱従事者 ── 悪性胸膜中皮腫
- 電離放射線作業従事者 ── 白内障
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正解:4・5
- 1 ✗ タール(コールタール)は皮膚癌・肺癌の原因。世界で最初に報告された職業癌は、煙突掃除人の陰嚢の皮膚癌である。前立腺癌ではない。
- 2 ✗ 蛍光塗料(ラジウム)で有名なのは、時計の文字盤を塗る際に筆先を舐めてラジウムを体内に取り込んだ女性たちに起きた骨肉腫。ラジウムはカルシウムと似て骨に沈着する。
- 3 ✗ ベンゼンが起こすのは白血病(と再生不良性貧血)。骨髄を傷つけるのが特徴で、悪性リンパ腫ではない。
- 4 ○ アスベスト(石綿)と悪性胸膜中皮腫は代表的な組合せ。曝露から発症まで30〜40年と潜伏期が非常に長い。
- 5 ○ 水晶体は放射線感受性が高く、白内障は職業被ばくの確定的影響。ICRPは等価線量限度を 20 mSv/年(5年平均、いずれの年も 50 mSv を超えない)へ大幅に引き下げた。
問53 腎臓で血液のろ過を行うのはどれか。
- 糸球体
- 腎盂
- 腎静脈
- 尿管
- 尿細管
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正解:1
- 尿ができる流れは 糸球体でろ過 → 尿細管で再吸収・分泌 → 集合管 → 腎盂 → 尿管 → 膀胱。
- 1 ○ 糸球体は毛細血管が毛糸玉のように丸まった構造。血圧を利用して血液から水と小さな分子をこし出す(原尿は1日約150 L)。
- 2 ✗ 腎盂は、できた尿を集めて尿管へ送る漏斗状の空間。
- 3 ✗ 腎静脈はろ過を終えた血液が出ていく血管。
- 4 ✗ 尿管は尿の通り道。
- 5 ✗ 尿細管が行うのは再吸収と分泌。ろ過された原尿の99%をここで再吸収するので、最終的な尿は1日約1.5 L になる。
問54 肘静脈から注入した造影剤が最初に到達するのはどれか。
- 右心室
- 左心室
- 大動脈
- 肺静脈
- 肺動脈
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正解:1
- 肘静脈からの流れは 上大静脈 → 右心房 → 右心室 → 肺動脈 → 肺 → 肺静脈 → 左心房 → 左心室 → 大動脈。
- 1 ○ 選択肢に右心房がないので、右心室が最初に到達する場所になる。
- 2 ✗ 左心室はさらにその後。
- 3 ✗ 大動脈は最後。
- 4 ✗ 肺静脈は肺を通り抜けた後。
- 5 ✗ 肺動脈は右心室の次。
- ※選択肢に右心房が入っていないのがこの問題のポイント。流れの順に並べて、選択肢にある中で一番早いものを選ぶ。
問55 電離放射線の細胞に対する作用について正しいのはどれか。
- 間接作用は低温で増強される。
- 高 LET では直接作用が主である。
- 二重鎖切断が起きた DNA は修復不能である。
- 直接作用はフリーラジカルによるものである。
- 間接作用による DNA の障害を一本鎖切断という。
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正解:2
- 直接作用=放射線がDNAを直接たたく。間接作用=放射線が水を分解してフリーラジカルを作り、それがDNAを攻撃する。低LET放射線(X線・γ線)では間接作用が約7割を占める。
- 1 ✗ 低温ではフリーラジカルが動きにくくなるため、間接作用は減弱する(凍結効果)。
- 2 ○ 高LET放射線は電離が密で、DNAに直接当たる確率が高い。だから直接作用が主となり、酸素の有無に左右されにくい(OERが小さい)。
- 3 ✗ 二重鎖切断も修復されうる(相同組換え修復・非相同末端結合)。ただし誤りが起きやすく、細胞死や突然変異につながりやすい。
- 4 ✗ フリーラジカルによるのは間接作用。
- 5 ✗ 一本鎖切断か二重鎖切断かは切れ方の分類で、直接作用・間接作用のどちらでも起こりうる。作用の種類とは無関係。
問56 ヒトの細胞周期について正しいのはどれか。
- S 期から次の S 期までを間期と呼ぶ。
- 有糸分裂が行われるのは S 期である。
- 細胞の M 期はおよそ 1 分程度である。
- DNA 複製酵素が活性化すると S 期に移行する。
- 間期は G0、G1、G2 の 3 つの時期に分かれている。
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正解:4
- 細胞周期は G1期(準備)→ S期(DNA合成)→ G2期(準備)→ M期(分裂)。M期以外をまとめて間期と呼ぶ。
- 1 ✗ 間期は M期の終わりから次のM期の始まりまで(G1+S+G2)。
- 2 ✗ 有糸分裂が行われるのは M期。S期はDNAを複製する時期。
- 3 ✗ M期はおよそ 1時間。細胞周期全体(約24時間)の中では最も短いが、1分ではない。
- 4 ○ DNAポリメラーゼなどの複製酵素が働き始めることが、S期に入ったということ。放射線感受性はS期後半で最も低く、M期・G2期後期で最も高い。
- 5 ✗ 間期は G1・S・G2 の3つ。G0期は細胞周期から外れて休んでいる状態で、間期には含めない。
問57 7 Sv の全身被ばくの数か月後に生じる有害事象はどれか。
- 骨髄死
- 腸管死
- 発がん
- 中枢神経死
- 放射線宿酔
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正解:1
- 急性放射線症は線量によって死因と時期が決まる。7 Sv がどの帯に入るかを判断する問題。
- 1 ○ 3〜10 Gy 程度で骨髄死(造血器の障害による死亡)。造血幹細胞が失われ、成熟した血球が寿命を迎えて尽きるまでに時間がかかるため、30〜60日という遅れて現れる。7 Sv はこの範囲に入る。
- 2 ✗ 腸管死は 8〜15 Gy 程度で、1〜2週間という早い時期に起こる。
- 3 ✗ 発がんは晩発影響で、数年〜数十年後。「数か月後」には当てはまらない。
- 4 ✗ 中枢神経死は 15〜20 Gy 以上で、数時間〜数日という最も早い時期に起こる。
- 5 ✗ 放射線宿酔(吐き気・倦怠感)は被ばく後数時間以内に始まる前駆症状で、死亡そのものではない。
問58 TD5/5 について正しいのはどれか。
- 単位は Sv である。
- 急性期有害事象を示す指標である。
- 肺に 5 Gy が照射されている割合を表す指標である。
- 5 年間で 5%以下の確率で有害事象が生じる線量である。
- 5 Gy で 5 回照射した場合に有害事象が生じる確率である。
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正解:4
- TD は Tolerance Dose(耐容線量)の略。TD5/5 = 5年以内に5%の患者に重篤な有害事象が起こる線量。「5/5」は「5%/5年」を表す。
- 1 ✗ 治療で用いる吸収線量なので単位は Gy。Sv は防護量の単位で、治療分野では使わない。
- 2 ✗ 「5年以内」という時間軸が示すとおり、晩期有害事象の指標である。
- 3 ✗ これは V5(5 Gy 以上が照射される肺の体積割合)の説明。TD とは別物。
- 4 ○ この定義そのもの。治療計画でリスク臓器の線量を抑える際の目安になる。
- 5 ✗ 照射回数の話ではない。
- 参考:TD50/5 は「5年以内に50%に有害事象が起こる線量」。数字の意味を取り違えないようにしたい。
問59 温熱療法について正しいのはどれか。
- pH が高いほど効果が高い。
- 連日の加温で感受性が上昇する。
- 43 ℃よりも 45 ℃の方が効果が高い。
- 現在、我が国で実施している施設はない。
- 細胞周期の中では G1 期で効果が最も高い。
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正解:3
- 温熱療法は、放射線が効きにくい条件で、逆によく効くのが最大の特長。低酸素・低pH・S期といった、放射線の弱点を補い合う関係にある。
- 1 ✗ 逆。pH が低い(酸性)ほど効果が高い。腫瘍の中心部は血流が乏しく酸性に傾いているので、温熱がよく効く。
- 2 ✗ 逆。一度加温すると細胞は熱に強くなる(熱耐性)。だから週2回程度、間隔をあけて行う。
- 3 ○ 温度が高いほどタンパク質の変性が進み、効果は高くなる。臨床で目標とするのは 42.5〜43 ℃。これは正常組織の耐容や技術的な限界による制約であって、効果そのものは高温ほど強い。
- 4 ✗ 保険適用があり、国内でも実施されている。
- 5 ✗ 温熱が最も効くのは S期。放射線が最も効きにくい時期であり、ここでも補い合う関係になる。
問60 放射性壊変について正しいのはどれか。
- α 壊変は質量数が 2 減る。
- β⁺ 壊変は質量数が 1 減る。
- β⁻ 壊変は原子番号が 1 減る。
- γ 壊変は原子番号が変化しない。
- 軌道電子捕獲は質量数が 1 増える。
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正解:4
- 1 ✗ α粒子はヘリウム原子核(陽子2+中性子2)なので、質量数は4、原子番号は2減る。
- 2 ✗ β⁺壊変は核内で陽子が中性子に変わる。粒子の総数は変わらないので質量数は不変、原子番号だけが1減る。
- 3 ✗ β⁻壊変は中性子が陽子に変わるので、原子番号は1増える(質量数は不変)。
- 4 ○ γ壊変は、励起状態の原子核が余分なエネルギーを電磁波として捨てるだけ。陽子も中性子も出入りしないので、原子番号も質量数も変わらない(核異性体転移)。
- 5 ✗ 軌道電子捕獲は、核が軌道電子を取り込んで陽子を中性子に変える。質量数は不変で、原子番号が1減る。
- 整理:質量数が変わるのはα壊変だけ。他はすべて質量数不変、と覚えると速い。
問61 光電効果が生じたときに放出されるのはどれか。2つ選べ。
- β線
- δ線
- 特性X線
- 内部転換電子
- Auger〈オージェ〉電子
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正解:3・5
- 光電効果では、光子が内殻(K殻など)の電子をたたき出す。空いた穴を外側の電子が埋めるときに、余ったエネルギーが2つの形のどちらかで放出される。
- 1 ✗ β線は原子核から出る電子。軌道電子とは出どころが違う。
- 2 ✗ δ線は、荷電粒子が通過するときに弾き飛ばされた高速の二次電子。光電効果の産物ではない。
- 3 ○ 余ったエネルギーが電磁波として出たものが特性X線。
- 4 ✗ 内部転換電子は、励起した原子核のエネルギーが軌道電子に直接渡されて放出されるもの。核が関わる点でオージェ電子とは区別する。
- 5 ○ 余ったエネルギーが別の軌道電子を弾き飛ばすのに使われたものがオージェ電子。どちらが起こるかは競合関係にあり、原子番号が小さいほどオージェ電子が優勢になる。
- ※光電効果で最初に飛び出す電子は光電子と呼ばれるが、選択肢には入っていない。
問62 核種から放出される陽電子の最大飛程が最も短いのはどれか。
- C
- F
- N
- O
- Ga
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正解:2
- 飛程が短い=陽電子の最大エネルギーが低い核種。飛程が短いほど、消滅する場所が元の集積位置に近いので、PET画像の空間分解能が良くなる。
- 1 ✗ C は 0.96 MeV。
- 2 ○ F は最大エネルギー 0.63 MeV で、選択肢の中で最も低い。水中の最大飛程は約 2.4 mm。FDGがPETの主役である理由のひとつが、この分解能の良さである(半減期110分の扱いやすさも大きい)。
- 3 ✗ N は 1.20 MeV。
- 4 ✗ O は 1.73 MeV。
- 5 ✗ Ga は 1.90 MeV で最長(約 9 mm)。ジェネレータで得られる利点はあるが、分解能では劣る。
問63 中性子と物質との相互作用について正しいのはどれか。
- 熱中性子では相互作用は生じない。
- 物質の軌道電子との相互作用が主である。
- 減速材として高原子番号の物質が用いられる。
- 中性子捕獲断面積は中性子の速度に比例する。
- 速中性子は物質の厚さとともに指数関数的に減少する。
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正解:5
- 中性子は電荷を持たないので、電子とは相互作用せず、原子核とだけぶつかる。ここがすべての出発点。
- 1 ✗ 熱中性子はむしろ原子核に捕獲されやすい。この性質を利用したのがホウ素中性子捕捉療法(BNCT)である。
- 2 ✗ 電荷がないため軌道電子とは相互作用しない。相手は原子核。
- 3 ✗ 減速材には水素のような軽い原子核(水・パラフィン・黒鉛)を使う。中性子とほぼ同じ質量の相手にぶつかったときに最もエネルギーを渡せる(ビリヤードの球どうしと同じ)。重い核にぶつかっても跳ね返されるだけである。
- 4 ✗ 逆で、捕獲断面積はおおむね速度に反比例する(1/v則)。遅い中性子ほど核のそばに長くとどまり、捕まりやすい。
- 5 ○ 中性子は光子と同じく電荷を持たないので、1回の衝突で一気にエネルギーを失うか消えるかする。その結果、光子と同様に指数関数的に減衰する。荷電粒子のように「一定の飛程で止まる」わけではない。
問64 超音波の減衰について正しいのはどれか。
- 音速に依存する。
- 媒質の粘性に依存しない。
- 減衰量は周波数に反比例する。
- 減衰量は媒質の厚さに反比例する。
- 吸収された超音波のエネルギーは熱に変換される。
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正解:5
- 1 ✗ 減衰は媒質の粘性や不均一さで決まる。音速そのもので決まる量ではない。
- 2 ✗ 粘性は減衰の主因。粘り気のある媒質ほどよく減衰する。
- 3 ✗ 逆で、減衰量は周波数に比例する。だから高い周波数ほど深部まで届かない。生体ではおよそ 0.5 dB/(cm・MHz) が目安。
- 4 ✗ 逆で、厚さに比例する。厚いほど減る。
- 5 ○ 超音波は媒質を振動させながら進み、粘性による摩擦でエネルギーを失う。失われたエネルギーは熱に変わる。これが超音波の温熱作用であり、安全性の指標 TI(thermal index) の根拠でもある。
問65 電界と磁界に関する量と単位の組合せで誤っているのはどれか。
- 透磁率 ── H/m
- 導電率 ── S/m
- 誘電率 ── F/m
- 磁気抵抗 ── A・Wb
- 電界の強さ ── V/m
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正解:4
- 1 正しい 透磁率 は H/m(ヘンリー毎メートル)。
- 2 正しい 導電率 は S/m(ジーメンス毎メートル)。抵抗率 Ω・m の逆数である。
- 3 正しい 誘電率 は F/m(ファラド毎メートル)。
- 4 誤り 磁気抵抗の正しい単位は A/Wb(=H⁻¹)。掛け算ではなく割り算である。電気回路のオームの法則 に対応する磁気回路の式が (起磁力[A]÷ 磁束[Wb])なので、単位も A/Wb になる。
- 5 正しい 電界の強さ は V/m。1 m あたり何ボルトの電位差があるか、という意味。
問66 変圧器に使用する絶縁油に求められる性状で適切でないのはどれか。
- 粘度が高い。
- 引火点が高い。
- 比熱が大きい。
- 絶縁耐力が大きい。
- 化学的に安定である。
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正解:1
- 絶縁油の役目は2つ、絶縁と冷却。冷却は油が自然に対流して熱を運ぶことで行われる。
- 1 適切でない 粘度は低いほうがよい。粘り気が強いと対流しにくくなり、冷却効果が落ちる。狭い隙間にも入り込めない。
- 2 正しい 引火点が高いほど火災の危険が小さい。
- 3 正しい 比熱が大きいほど多くの熱を蓄えて運べる。
- 4 正しい 絶縁耐力が大きいほど高電圧に耐えられる。絶縁油を使う第一の理由。
- 5 正しい 劣化して酸化するとスラッジ(沈殿)が生じ、絶縁性能も冷却性能も落ちる。
問67 IGBT〈絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ〉について誤っているのはどれか。
- コレクタ電流の大きさを制御できる。
- MOS FET と比較してオン抵抗が小さい。
- ゲート、エミッタ及びコレクタの端子を持つ。
- MOS FET とトランジスタを組合せた構造である。
- バイポーラトランジスタと比較してスイッチング速度が遅い。
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正解:5
- IGBTは、MOS FET の「電圧で駆動できて速い」長所と、バイポーラトランジスタの「大電力を低損失で流せる」長所を組み合わせた素子。インバータ式X線高電圧装置の主役である。
- 1 正しい ゲート電圧でコレクタ電流を制御できる。
- 2 正しい 出力段がバイポーラ構造なので、大電流領域でのオン抵抗(導通損失)はMOS FETより小さい。
- 3 正しい 端子はゲート・エミッタ・コレクタの3つ。
- 4 正しい 入力がMOS FET、出力がバイポーラという複合構造。
- 5 誤り 逆で、バイポーラトランジスタより速い。入力段がMOS FETなので、電流ではなく電圧で駆動でき、高速にスイッチングできる。
問68 中性子線に対して定義されている量はどれか。2つ選べ。
- 飛程
- カーマ
- 照射線量
- 線エネルギー付与
- 質量エネルギー吸収係数
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正解:2・5
- 中性子は電荷を持たない間接電離放射線。まず物質中で二次的な荷電粒子(反跳陽子など)を作り、それがエネルギーを与える。この性質から使える量が決まる。
- 1 ✗ 飛程は荷電粒子に対して定義される量。電荷のない中性子は「一定距離で止まる」のではなく指数関数的に減衰するので、飛程という概念が当てはまらない。
- 2 ○ カーマは、間接電離放射線が二次荷電粒子に与えた運動エネルギーの総和。光子と中性子のために作られた量である。
- 3 ✗ 照射線量は「空気中で光子が作る電荷」と定義されており、X線・γ線専用。中性子には使えない。
- 4 ✗ 線エネルギー付与(LET)も荷電粒子に対する量。中性子そのものではなく、中性子が作った反跳陽子について語る。
- 5 ○ 質量エネルギー吸収係数は、間接電離放射線が物質にエネルギーを与える割合を表す量で、中性子にも定義されている。
問69 放射線源からの放射線を測定するとき、測定時間 の全計数値を とする。標準偏差を含む計数率はどれか。
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正解:4
- 2段階に分けて考える。① 計数率は? ② その標準偏差は?
- ① 計数率は「1秒あたり何回か」なので 。この時点で 1・2 は消える。
- ② 放射線の計数はポアソン分布に従うので、計数値 の標準偏差は 。これを時間 で割れば計数率の標準偏差になる( は誤差のない定数として扱う)。
- したがって 。
- 3 ✗ 標準偏差を で割り忘れている。単位がそろわない(計数率に「回数」を足す形になってしまう)。
- 5 ✗ は「計数率の平方根」であって、計数率の標準偏差ではない。平方根を取ってよいのは計数値 に対してだけ。
- ※相対誤差は なので、精度を2倍にするには計数を4倍必要になる。
問70 GM計数管の分解時間が影響する特性はどれか。
- 空間分解能
- 真の計数率
- 方向依存性
- エネルギー分解能
- 幾何学的検出効率
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正解:2
- 分解時間とは、1つのパルスを検出してから次のパルスを検出できるようになるまでの立ち直り時間。この間に来た放射線は数え落とされるため、計器が示す測定計数率 は真の計数率 より少なくなる。高計数率ほどずれが大きくなるので、次の式で補正する。
- 1 ✗ GM計数管は入射位置を知る仕組みを持たないので、空間分解能という概念がない。
- 2 ○ 上の式のとおり、分解時間 による数え落としを補正して真の計数率を求める。分解時間が影響するのはこの量である。
- 3 ✗ 方向依存性は検出器の構造や窓の位置で決まる。
- 4 ✗ GM計数管はそもそもエネルギー分解能を持たない。どんなエネルギーの放射線でも同じ大きさのパルスになるのがGM領域の特徴で、分解時間とは無関係。
- 5 ✗ 幾何学的検出効率は、線源と検出器の位置関係(立体角)で決まる。
問71 高エネルギーX線の深部量百分率曲線の図が示されている。正しいのはどれか。ただし、照射野は全て等しいものとする。





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正解:4
- エネルギーが高くなると、PDD曲線は次の3つが同時に変わる。この全部を満たす図はひとつしかない。
- ① 表面線量が下がる 高エネルギーほど二次電子が前方へ飛ぶので、表面付近ではまだ電子が出そろっていない。皮膚が守られる(スキンスパーリング効果)。
- ② 最大線量深(dmax)が深くなる 4 MV で約 10 mm、6 MV で約 15 mm、10 MV で約 25 mm。二次電子の飛程が伸びるため。
- ③ dmax より深いところの PDD が高くなる 透過力が上がるので、深部まで線量が残る。
- 1 ✗ 深部の並び(10 MV > 6 MV > 4 MV)は正しいが、3本とも表面線量と dmax が同じになっている。①②を満たさない。
- 2・3・5 ✗ いずれも①〜③のどれかが逆になっているか、変化していない。
- 4 ○ 10 MV が最も表面線量が低く(約 37%)、dmax が最も深く(約 25 mm)、深部で最も高い。4 MV はその逆。3条件すべてを満たしている。
- ※図を見るときは、「表面」「山の位置」「深部」の3か所だけを順にチェックすれば、迷わず絞り込める。
問72 Co γ線のエネルギースペクトル測定の結果が図に示されている。エスケープピークはどれか。

- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
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正解:1
- まず目印になるピークの正体を、エネルギーの値から確定させていく。Co は 1.17 MeV と 1.33 MeV の2本のγ線を出す。
- イ(約 1.17 MeV)・ウ(約 1.33 MeV) これが2本の全エネルギー吸収ピーク(光電ピーク)。
- オ(約 2.5 MeV) 2本が同時に入って足し合わされた サムピーク(1.17 + 1.33 = 2.50 MeV)。
- エ(約 2.27 MeV) サムピークに対するコンプトン端。なだらかな盛り上がりで、鋭いピークではない。
- ア(約 0.82 MeV) これがエスケープピーク。1.33 MeV の光子が検出器内で電子対生成を起こし、生じた消滅放射線(0.511 MeV)の1本が検出器の外へ逃げたときに現れる。
- 1 ○ アがエスケープピーク(シングルエスケープピーク)。
- ※光電ピークから 0.511 MeV(または 1.022 MeV)を引いた位置を探すのがコツ。2本とも逃げるとダブルエスケープピークになる。
問73 三次元画像に含まれないのはどれか。
- 仮想内視鏡
- 表面表示画像
- 最大値投影画像
- 仮想単色X線画像
- ボリュームレンダリング画像
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正解:4
- 1 ✗ 仮想内視鏡は、管腔の内側から見た三次元表示。
- 2 ✗ 表面表示画像(SSD)は、しきい値を決めて表面だけを立体的に描く。
- 3 ✗ 最大値投影画像(MIP)は、視線上の最大値を拾って投影する三次元処理。MRAやCTAで使う。
- 4 ○(これが答え) 仮想単色X線画像は、dual energy CT のデータから「もし単一エネルギーのX線で撮ったら」を計算した画像。作っているのはX線のエネルギーに関する情報であって、立体を表示する手法ではない。他の4つとは目的の次元がまったく違う。
- 5 ✗ ボリュームレンダリングは、全ボクセルに色と不透明度を割り当てて立体表示する。
問74 FPD について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 画素サイズは 10〜20 µm である。
- I. I. に比べダイナミックレンジが狭い。
- パルス照射による動画撮影が可能である。
- X線検出から信号出力までリアルタイムに行える。
- 直接変換方式は間接変換方式に比べ構造が複雑である。
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正解:3・4
- 1 ✗ 一般撮影用のFPDの画素サイズは 100〜200 µm 程度(マンモ用で 50〜100 µm)。10〜20 µm は細かすぎる。
- 2 ✗ 逆。FPDのダイナミックレンジは I. I. よりはるかに広い。
- 3 ○ パルス状にX線を出して1コマずつ読み出せるので、透視や動画撮影ができる。パルス化により被ばくも減らせる。
- 4 ○ X線を電荷に変えてすぐ読み出せる。CR のように読取装置へ運ぶ手間がなく、撮影直後に画像を確認できるのがFPDの利点。
- 5 ✗ 逆。直接変換方式のほうが構造は単純。a-Se がX線を直接電荷に変えるので、間接変換方式のように「シンチレータで光に変える」段階がひとつ要らない。
問75 インバータ式X線高電圧装置について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 単相電源ではフィードバック制御はできない。
- 単相電源で三相X線装置並みの線質を得られる。
- 装置の定格出力は電源インピーダンスに依存する。
- インバータ回路は半導体制御素子 6 個をブリッジ形に接続する。
- 非共振形装置の管電圧制御はインバータ周波数を変化させることで行う。
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正解:2・3
- 1 ✗ できる。インバータ式は管電圧を監視してリアルタイムにフィードバック制御するのが標準で、電源が単相か三相かは関係ない。
- 2 ○ 入力を一度直流にしてから数 kHz〜数十 kHz でスイッチングするので、電源の相数に関係なく管電圧リプルを小さくできる。単相電源でも三相装置並みの線質が得られるのがインバータ式の最大の利点。
- 3 ○ 電源インピーダンスが大きい(配線が細い・変圧器容量が小さい)と、大電流を流したときに電圧が落ち込む。したがって装置として出せる出力は電源側の条件で決まる。
- 4 ✗ インバータ回路は半導体素子 4個をブリッジ形(フルブリッジ)に接続する。6個をブリッジ形に組むのは三相全波整流回路。
- 5 ✗ 共振形の管電圧制御が周波数を変える方式。非共振形はパルス幅を変える(PWM 制御)。
問76 自動露出制御装置について誤っているのはどれか。
- カセッテ前面検出方式は検出器自体が障害陰影となる。
- 管電圧特性は X線受像器と検出器の入射X線量の差による。
- 長時間特性は検出器に使用する光電子増倍管の暗電流による。
- 被写体厚特性は被写体の薄い短時間撮影領域での濃度低下による。
- 短時間特性は X線停止信号と実際のX線照射停止までの遅れ時間による。
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正解:4
- AEC は、検出器に入るX線量を測って目標に達した瞬間に照射を止める装置。「特性」とは、条件が変わったときに写真濃度がずれてしまう現象を指す。
- 1 正しい カセッテの前(X線側)に検出器を置く方式では、検出器そのものが画像に写り込む。
- 2 正しい 管電圧を変えるとX線の線質が変わり、受像器と検出器で感度の変化の仕方が違うため濃度がずれる。
- 3 正しい 長時間撮影では、光電子増倍管の暗電流(信号がなくても流れる微小電流)が積み上がって、実際より多く受けたと誤判定する。
- 4 誤り 「薄い被写体・短時間撮影領域での濃度低下」は、短時間特性の説明。被写体厚特性は、被写体の厚さが変わると散乱線の量や線質が変わることで濃度がずれる現象を指す。4と5で説明が入れ替わっている。
- 5 正しい 停止信号を出してから実際にX線が止まるまでの遅れ(応答時間)は一定なので、短時間撮影ほどその割合が大きくなり、濃度が過大になる。
問77 散乱線除去グリッドについて正しいのはどれか。
- 平行グリッドには使用距離限界がある。
- グリッド露出係数は全放射線透過率の逆数で表す。
- グリッド密度は中心部 1 cm の吸収はくの重さで表す。
- グリッド比は中心部の吸収はくの高さに対するはくの間隔の比で表す。
- イメージ改善係数は全放射線透過率に対する一次放射線透過率の比で表す。
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正解:2
- 1 ✗ 使用距離限界(焦点距離の制限)があるのは集束グリッド。はくが焦点に向かって傾いているので、決められた距離から外れるとカットオフが起こる。平行グリッドは距離の制限がない(ただし周辺部の濃度は落ちる)。
- 2 ○ グリッド露出係数(ブッキーファクタ)= グリッドを使うと露出を何倍にしなければならないか。グリッドが一次線も含めて全体の何割を通すか(全放射線透過率)の逆数にあたる。
- 3 ✗ グリッド密度は 1 cm あたりのはくの本数(本/cm)。重さではない。
- 4 ✗ 逆。グリッド比 = はくの高さ ÷ はくの間隔。高さが分子である。比が大きいほど散乱線をよく除去するが、位置合わせがシビアになる。
- 5 ✗ イメージ改善係数は「一次線をどれだけ残しつつ散乱線を除けたか」を示す量で、コントラスト改善係数として定義される。この選択肢の式は選択度の説明に近い。
問78 X線透視撮影装置について正しいのはどれか。
- 近接式は術者のX線防護が不要である。
- 近接式は遠隔式に比べ患者の正確な整位変換が困難である。
- 透視積算タイマは連続して 15 分まで警告なしで使用できる。
- アンダーテーブルX線管形はオーバーテーブルX線管形に比べ術者の被ばくは少ない。
- オーバーテーブルX線管形はアンダーテーブルX線管形に比べ患者の体位変換が困難である。
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正解:4
- 術者の被ばくの主役は患者から出る散乱線。しかも散乱線はX線が入る側(入射側)で最も強い。ここが判断の軸になる。
- 1 ✗ 近接式(術者が患者のそばで操作する方式)こそ、防護衣・防護板が必須。
- 2 ✗ 逆。近接式は術者が患者に直接触れられるので、整位はしやすい。遠隔式は離れた場所から操作するため難しい。
- 3 ✗ 透視積算タイマは 5分で警告音が鳴る。
- 4 ○ アンダーテーブル形はX線管が寝台の下にあるので、強い散乱線が床の方向へ出て、術者の上半身(特に目や甲状腺)には届きにくい。だから術者の被ばくが少ない。
- 5 ✗ 体位変換のしやすさで両者が分かれるわけではない。オーバーテーブル形が問題なのは、入射側が上にあるため強い散乱線が術者の上半身を直撃することである。
問79 歯科用X線撮影について正しいのはどれか。
- セファロ撮影は 2 倍拡大撮影である。
- セファロ撮影は歯髄観察目的で行われる。
- パノラマX線撮影ではスリットが用いられる。
- 口内法用X線撮影は 2 方向撮影によって行われる。
- 口内法用X線撮影装置の管電圧は 100 kV を用いる。
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正解:3
- 1 ✗ セファロ(頭部X線規格撮影)は、経時的な比較や計測ができるよう拡大率を一定(約1.1倍)に規格化した撮影。2倍もの拡大はしない。
- 2 ✗ セファロの目的は顎や頭蓋の骨格の計測(矯正歯科の診断)。歯髄を見るのは口内法。
- 3 ○ パノラマ撮影は、X線管と検出器が患者の周りを回りながら、細いスリットを通したX線で少しずつ写していく。断層の原理で、歯列というカーブした面だけを引き伸ばして1枚に収める。
- 4 ✗ 口内法は、フィルムを口の中に入れて1方向から撮る。
- 5 ✗ 口内法用の管電圧は 60〜70 kV 程度。100 kV では高すぎてコントラストが失われる。
問80 X線CT装置の体軸方向の空間分解能に影響するのはどれか。2つ選べ。
- FOV
- スライス厚
- ピッチ係数
- X線検出効率
- マトリクス数
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正解:2・3
- 「体軸方向(z方向)」と限定されているのがポイント。断面内(xy方向)の分解能と混同しないこと。
- 1 ✗ FOV は断面内の視野の広さ。xy方向の画素サイズを決める。
- 2 ○ スライス厚は、z方向にどれだけの幅を1枚にまとめるかそのもの。薄いほどz方向の分解能が良い。
- 3 ○ ピッチ係数は1回転で寝台がどれだけ進むかの比。大きくするとz方向のサンプリングが粗くなり、実効スライス厚が広がって分解能が落ちる。
- 4 ✗ X線検出効率はノイズ(SNR)や被ばくに効く因子で、分解能ではない。
- 5 ✗ マトリクス数(512×512 など)も断面内の話。FOV ÷ マトリクス数が画素サイズになる。
問81 医療機器の品質管理について正しいのはどれか。
- 不変性試験は納入業者が行う。
- 日常点検は始業点検のみである。
- 機器設置前に現状試験を実施する。
- 新規の機器設置時に受入試験を実施する。
- 医療機器安全管理責任者は医師の資格が必要である。
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正解:4
- 1 ✗ 不変性試験(性能が変わっていないかの定期確認)は、使用者(施設側)が継続的に行う。
- 2 ✗ 日常点検は始業・使用中・終業の点検からなる。始業だけではない。
- 3 ✗ 現状試験は、すでに使っている装置の現在の性能を把握するもの。設置前には行えない。
- 4 ○ 受入試験は、納入された装置が仕様どおりかを設置時に確認するもの。ここで測った値が、以後の基準値(ベースライン)になる。
- 5 ✗ 医療機器安全管理責任者は、医師のほか歯科医師・薬剤師・看護師・診療放射線技師・臨床工学技士などから、必要な知識・経験を持つ者を選任できる。医師に限られない。
問82 I. I. の性能評価項目で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 最大輝度
- 変換係数
- 輝度均一性
- 時間分解能
- 量子検出効率
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正解:2・5
- 1 ✗ 最大輝度はモニタ(ディスプレイ)の評価項目。
- 2 ○ 変換係数は、入射したX線量(µGy/s)に対して出力面がどれだけ明るくなるか(cd/m²)を表す、I. I. の性能を示す代表的な指標。
- 3 ✗ 輝度均一性もモニタの評価項目。I. I. で評価するのはコントラスト比や解像度、歪みなど。
- 4 ✗ 時間分解能は I. I. の標準的な性能評価項目に含まれない。
- 5 ○ 量子検出効率(DQE)は、入射したX線光子の情報をどれだけ無駄なく画像にできたかを示す。I. I. に限らず、検出器の総合性能を評価する基本量。
問83 X線撮影における基準点・線が図に示されている。正しい組合せはどれか。

- ア ── 喉頭隆起
- イ ── 剣状突起
- ウ ── 肩甲骨下線
- エ ── Jacoby〈ヤコビー〉線
- オ ── 小転子
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正解:2
- 1 ✗ アが指しているのは胸骨柄の上端(頸切痕)あたり。喉頭隆起(のどぼとけ)は甲状軟骨の突起で、もっと上の頸部にある。骨模型では胸骨より上の位置になる。
- 2 ○ イは胸骨の下端=剣状突起を指している。胸骨は上から柄・体・剣状突起の3部からなり、その最下端にあたる。胸骨角(第2肋骨の高さ)とあわせて押さえたい。
- 3 ✗ 肩甲骨下線(肩甲骨下角)は第7胸椎の高さで、ウの線よりかなり上。ウは肋骨より下を通っている。
- 4 ✗ ヤコビー線は左右の腸骨稜の最上端を結ぶ線で、第4腰椎の高さを通る。エの線は腸骨稜の頂点より下を通っており、高さが合わない。
- 5 ✗ オが指しているのは大腿骨の外側に張り出した大転子。小転子は大腿骨の内側後方にある小さな突起で、体表からは触れない。
問84 焦点サイズが 0.1 mm のX線管を使用して拡大撮影を行う。半影を 0.2 mm まで許容できるとき、最大となる拡大率[倍]はどれか。
- 1.5
- 2.0
- 2.5
- 3.0
- 3.5
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正解:4
- 半影(ボケの幅) は、焦点サイズ と拡大率 から次の式で求まる。
- 数値を代入する。
- 式の導き方:拡大率 (:焦点—被写体間距離、:被写体—検出器間距離)に対し、半影は となる。 なので上の式になる。
- の「」を忘れると (選択肢2)を選んでしまう。拡大率1倍(=密着撮影)のときに半影が0になる、と考えれば が必要だと確かめられる。
問85 血管造影検査で患者の被ばく低減につながるのはどれか。
- 照射野を広くする。
- 透視時間を長くする。
- 幾何学的拡大透視を多用する。
- 透視時のパルスレートを下げる。
- 撮影時のフレームレートを上げる。
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正解:4
- 1 ✗ 照射野を広げれば当たる範囲が増え、散乱線も増える。絞るのが正しい。
- 2 ✗ 透視時間が長いほど被ばくは増える。短くするのが基本。
- 3 ✗ 幾何学的拡大では患者をX線管に近づけるため、入射皮膚線量が大幅に増える。
- 4 ○ パルスレート(1秒あたりのX線の照射回数)を 30 → 15 → 7.5 p/s と下げれば、その分だけ照射回数が減り、被ばくはほぼ比例して減る。動きの少ない手技では有効な低減策。
- 5 ✗ フレームレートを上げれば撮影枚数が増え、被ばくも増える。
問86 X線撮影体位が示されている。撮影法で正しいのはどれか。
🖼 別冊画像を参照 この問題の画像は、公式の別冊(午後)の No.8 です。厚生労働省の公式ページから「午後・問題・別冊」を開いてご確認ください。
- Lorenz〈ローレンツ〉法
- Guthmann〈グースマン〉法
- Anthonsen〈アントンセン〉法
- Rosenberg〈ローゼンバーグ〉法
- Lauenstein〈ラウエンシュタイン〉法
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正解:4
- 人名のついた撮影法は、どの部位を・どんな姿勢で撮るかをセットで覚えるしかない。それぞれの内容は次のとおり。
- 1 ✗ ローレンツ法は股関節の撮影。背臥位で膝を90度曲げ、大腿を90度外転させて側方から撮る。
- 2 ✗ グースマン法は骨盤計測(産科的骨盤側面)の撮影。立位側面で行う。
- 3 ✗ アントンセン法は顎関節の撮影。
- 4 ○ ローゼンバーグ法は膝関節の撮影。立位で膝を約45度曲げ、後前方向から撮ることで、荷重した状態の関節裂隙の狭小化(変形性膝関節症)を評価する。立って膝を曲げている体位が最大の目印。
- 5 ✗ ラウエンシュタイン法は股関節の撮影。背臥位で膝を曲げ、大腿を外転(カエル足のような姿勢)させて撮る。
問87 胸部X線撮影で遠距離撮影を行う理由はどれか。
- 散乱線の減少
- 肩甲骨陰影の消失
- 呼吸停止時間の短縮
- 心臓陰影拡大の抑制
- 画像コントラストの向上
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正解:4
- 胸部は SID 200 cm(他の部位は 100 cm)で撮る。距離を離すと拡大率が 1 に近づくのが理由。
- 1 ✗ 散乱線の量は被写体の厚さと照射野で決まる。距離を変えても減らない。
- 2 ✗ 肩甲骨を肺野から外すのは、腕を前に回して肩を前方に出す体位の工夫による。距離とは無関係。
- 3 ✗ 距離を離すと線量が逆二乗で減るので、同じ濃度を得るにはむしろ撮影時間が長くなる方向に働く。
- 4 ○ 心臓は検出器から離れた前方(腹側)にあるため、距離が近いと大きく写ってしまう。200 cm まで離せば拡大がほぼ無視でき、心胸郭比(CTR)を正しく測れる。
- 5 ✗ コントラストは管電圧やグリッドで決まる。なお胸部は高圧撮影(120 kV 前後)を用い、あえてコントラストを下げて肺野と縦隔を同時に写す。
問88 胃部X線造影検査について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 検査後は飲水を制限する。
- 胃小区の描出は二重造影で行う。
- 炭酸ガスを使用して胃を膨らませる。
- 硫酸バリウムの使用量は 500 mL 程度である。
- Brown〈ブラウン〉法による前処置を実施する。
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正解:2・3
- 1 ✗ 逆。バリウムが腸内で固まってバリウム腸閉塞を起こさないよう、検査後は十分な飲水と下剤をすすめる。
- 2 ○ 胃小区(胃粘膜の細かい模様)は、バリウムを薄く塗って空気で広げる二重造影でしか描出できない。早期胃癌の発見の要となる手技。
- 3 ○ 発泡剤(炭酸水素ナトリウムなど)を飲んでもらうと、胃酸と反応して炭酸ガスが発生し胃が膨らむ。だから検査中はゲップを我慢してもらう。
- 4 ✗ 使用量は 150〜200 mL 程度。500 mL は多すぎる。
- 5 ✗ ブラウン法は注腸検査の前処置(大腸をきれいにする方法)。胃の検査では使わない。
問89 頭部CTについて正しいのはどれか。
- 上肢を挙上させた体位とする。
- 白質のCT値は灰白質より高い。
- スライスの基準線は耳垂直線とする。
- perfusion CT によって脳循環動態を把握できる。
- 造影検査ではイオン性モノマー型造影剤を使用する。
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正解:4
- 1 ✗ 上肢挙上は腹部CTの体位。頭部では腕を体側に置く。
- 2 ✗ 逆。灰白質は約 35〜45 HU、白質は約 20〜30 HU で、灰白質のほうが高い。急性期脳梗塞では灰白質のCT値が下がって両者の差が消える(early CT sign)。
- 3 ✗ 頭部CTの基準線は OMライン(眼窩外耳孔線)が一般的。水晶体の被ばくを避ける目的もある。
- 4 ○ 造影剤を急速静注しながら同じ断面を連続撮影し、時間ごとの濃度変化から CBF(脳血流量)・CBV(脳血液量)・MTT(平均通過時間) を計算できる。急性期脳梗塞で、助かる可能性のある領域(ペナンブラ)を見極めるのに使う。
- 5 ✗ 現在の静脈内投与では、副作用の少ない非イオン性造影剤を使う。イオン性は浸透圧が高く副作用が多いため、血管内には用いない。
問90 最も高いCT値を示すのはどれか。
- 脳
- 肺
- 乳房
- 甲状腺
- 骨格筋
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正解:4
- 1 ✗ 脳は 20〜45 HU(白質と灰白質で差がある)。
- 2 ✗ 肺は空気がほとんどなので −700〜−900 HU と最も低い。
- 3 ✗ 乳房は脂肪を多く含むため低め(脂肪は −100 HU 前後)。
- 4 ○ 甲状腺は、ホルモンを作るためにヨードを高濃度に蓄えている。ヨードは原子番号53と大きく光電効果を強く起こすので、造影しなくても 80〜100 HU と高いCT値を示す。他の軟部組織より明らかに白い。
- 5 ✗ 骨格筋は 40〜60 HU 程度。
問91 足部のX線写真が示されている。破線で示すのはどれか。
🖼 別冊画像を参照 この問題の画像は、公式の別冊(午後)の No.9 です。厚生労働省の公式ページから「午後・問題・別冊」を開いてご確認ください。
- MP 関節
- DIP 関節
- PIP 関節
- Chopart〈ショパール〉関節
- Lisfranc〈リスフラン〉関節
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正解:5
- 足の骨は、後ろから 距骨・踵骨 → 舟状骨・立方骨・楔状骨 → 中足骨 → 趾骨 と並ぶ。関節の名前は、この並びのどこを横切るかで決まる。
- 1 ✗ MP関節(中足趾節関節)は、中足骨と趾骨の間。足の指の付け根。
- 2 ✗ DIP関節(遠位趾節間関節)は、指の先端側の関節。
- 3 ✗ PIP関節(近位趾節間関節)は、指の手前側の関節。
- 4 ✗ ショパール関節(横足根関節)は、距骨・踵骨 と 舟状骨・立方骨 の間。足の後ろ寄りを横切る。
- 5 ○ リスフラン関節(足根中足関節)は、楔状骨・立方骨 と 中足骨 の間。足の中ほどを横切る線で、破線はここ。
- 覚え方:足の甲を手前(後方)で切るのがショパール、先(前方)で切るのがリスフラン。「シ→リ」の順に前へ進むと覚える。
問92 骨盤部のCT像が示されている。矢印で示すのはどれか。
🖼 別冊画像を参照 この問題の画像は、公式の別冊(午後)の No.10 です。厚生労働省の公式ページから「午後・問題・別冊」を開いてご確認ください。
- 子宮
- 精巣
- 直腸
- 膀胱
- 卵巣
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正解:1
- 骨盤の横断像は、前から後ろへ「膀胱 → 子宮 → 直腸」の順に並ぶ。この順番を押さえるのが基本。
- 1 ○ 子宮は膀胱の後ろ・直腸の前にある、正中の充実性臓器。造影で筋層がよく染まる。矢印はここ。
- 2 ✗ 精巣は骨盤内ではなく、陰嚢の中(体外)にある。
- 3 ✗ 直腸は最も後方、仙骨のすぐ前を走る。ガスや便を含むことが多い。
- 4 ✗ 膀胱は最も前方、恥骨のすぐ後ろにある。尿がたまって水に近いCT値を示す。
- 5 ✗ 卵巣は子宮の左右にある小さな臓器で、正中にはない。
問93 あるデジタルX線画像システムで撮影したときの、単位面積 1 mm² 当たりの平均入射X線量子数が 1,000 個で、出力画像の SNR は 20 であった。このシステムの DQE の値はどれか。
- 0.2
- 0.3
- 0.4
- 0.5
- 0.6
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正解:3
- DQE は「入ってきた情報のうち、どれだけを無駄なく画像にできたか」を表す。定義は次のとおり。
- 入力側の SNR は、X線光子の数がポアソン分布に従うことから決まる。光子数を とすると なので、
- 出力側は与えられているので、
- したがって、
- ポイントは がそのまま光子数 になること。ここを覚えていれば一瞬で解ける。DQE は必ず 0〜1 の値になる。
問94 焦点検出器間距離を 100 cm から 120 cm に変え、その他の条件を同一としてX線撮影を実施した。受像面のX線量の倍数で最も近い値はどれか。
- 0.69
- 0.83
- 1.20
- 1.44
- 2.00
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正解:1
- 距離の逆二乗則。X線量は距離の2乗に反比例する。
- 計算する。
- 遠ざけたのだから線量は減る。この見当をつけるだけで、1を超える 3・4・5 は即座に消える。
- 2 ✗ 0.83 は距離の比 そのもの。2乗し忘れた値で、引っかけになっている。
問95 ROC 解析について正しいのはどれか。
- ROC 曲線の横軸は真陽性率である。
- ROC 曲線下の面積の最大値は 0.5 である。
- ROC の解析結果は物理的評価と一致する。
- ROC 曲線は信号コントラストの高低に影響されない。
- ROC 曲線間の統計的有意差検定に Jackknife 法が用いられる。
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正解:5
- ROC解析は、人が画像を見て正しく診断できるかを評価する手法(観察者性能試験)。
- 1 ✗ 横軸は偽陽性率(1−特異度)、縦軸が真陽性率(感度)。
- 2 ✗ AUC(曲線下面積)の最大値は 1.0(完全な診断)。0.5 は「まったくのでたらめ」の水準にあたる最低ラインで、左下と右上を結ぶ対角線がこれを表す。
- 3 ✗ 一致するとは限らない。MTFやNPSといった物理評価が良くても、人が診断しやすいとは限らない。だからこそ人を介したROC解析が必要になる。
- 4 ✗ 影響される。コントラストが高い信号ほど見つけやすく、曲線は左上へ寄る(AUCが上がる)。
- 5 ○ Jackknife法(JAFROC など)は、観察者や症例のばらつきを考慮して、2つの条件のROC曲線に統計的な差があるかを検定する標準的な手法。
問96 放射性物質を取り込んだ子どもに対する預託実効線量において、摂取した年齢からの評価期間で正しいのはどれか。
- 40 歳まで
- 50 歳まで
- 60 歳まで
- 70 歳まで
- 80 歳まで
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正解:4
- 預託実効線量とは、放射性物質を体内に取り込んだとき、その後の生涯にわたって受け続ける線量を、摂取した年にまとめて計上するという考え方。
- 1・2・3・5 ✗ いずれも定められた期間ではない。
- 4 ○ 子どもは摂取した年齢から 70 歳までを積算する。たとえば5歳で摂取したなら65年分を見積もる。
- 対比して覚える:成人は摂取から 50 年間(職業被ばくを想定した期間)。子どもは残りの人生が長いので、年数ではなく、「70歳まで」という到達年齢で決めている。同じ量を取り込んでも子どものほうが預託線量は大きくなる。
問97 医療法施行規則の診療用放射線に係る安全管理体制について誤っているのはどれか。
- 医療放射線安全管理責任者を配置する。
- 診療用放射線の安全利用のための指針を策定する。
- 全身用X線CT診断装置の線量管理および線量記録を行う。
- 放射線の過剰被ばくその他の放射線診療に関する事例発生時の対応等に関する研修を行う。
- 放射線診療に従事する者に対する診療用放射線の安全利用のための研修を 2 年に 1 回行う。
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正解:5
- 2020年から始まった「診療用放射線に係る安全管理体制」の規定。柱は ① 責任者の配置 ② 指針の策定 ③ 研修 ④ 線量管理・線量記録 の4つ。
- 1 正しい 医療放射線安全管理責任者を配置する。原則として常勤の医師または歯科医師が務める。
- 2 正しい 安全利用のための指針の策定が求められる。
- 3 正しい 線量管理・記録の対象は、CT・血管撮影装置・透視装置・核医学装置(PET含む)など、被ばくが多い装置。一般撮影は対象外。
- 4 正しい 事例発生時の対応も研修内容に含まれる。
- 5 誤り 研修は 1年に1回以上。2年に1回では足りない。
問98 電離放射線障害防止規則について正しいのはどれか。
- 皮膚の等価線量は 500 mSv/月を超えないようにする。
- 眼の水晶体の等価線量は 150 mSv/年を超えないようにする。
- 妊娠可能な女性の実効線量は 5 mSv/3 月を超えないようにする。
- 眼の水晶体の等価線量は 6 か月ごとに算定、記録および保存をする。
- 妊娠中の女性の腹部表面に受ける等価線量は 2 mSv/3 月を超えないようにする。
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正解:3
- 1 ✗ 皮膚の等価線量限度は 500 mSv/年。「月」ではない。
- 2 ✗ 水晶体の等価線量限度は 100 mSv/5年、かつ 50 mSv/年。白内障の知見をふまえて 150 mSv/年 から大幅に引き下げられた。
- 3 ○ 妊娠する可能性のある女性は、5 mSv/3 月という特別な限度が設けられている。気づかないうちの妊娠初期に胎児が被ばくすることを防ぐためで、実効線量限度(50 mSv/年かつ100 mSv/5年)とは別に適用される。
- 4 ✗ 算定・記録は3か月ごと(および1年ごと、5年ごと)。
- 5 ✗ 妊娠中の女性の腹部表面の等価線量限度は、妊娠と分かってから出産までに 2 mSv。「3月」あたりではなく、妊娠期間全体を通した値である。
問99 GM管式サーベイメータによる表面汚染検査について正しいのはどれか。
- β線のエネルギーの測定ができる。
- 30 cm/s 程度で素早くプローブを走査する。
- 最初に時定数を短くして汚染箇所を特定する。
- 方向を問わず一定の感度で β線を測定できる。
- 汚染防止のためプローブ全体をアルミニウムフィルタで保護する。
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正解:3
- 1 ✗ GM計数管は入射エネルギーによらず同じ大きさのパルスを出す。エネルギーの測定はできない(数を数えるだけ)。
- 2 ✗ 速すぎる。3〜5 cm/s 程度でゆっくり動かさないと、汚染を見落とす。
- 3 ○ まず時定数を短くして素早く探し、見つかったら時定数を長くして正確に測る、というのが手順。時定数が短いと応答は速いが指針が揺れて読みにくく、長いと安定するが反応が遅れる。この使い分けが要点。
- 4 ✗ β線を通す薄い雲母窓(エンドウィンドウ)が正面にしかないため、方向によって感度が大きく変わる。窓を汚染面に正しく向ける必要がある。
- 5 ✗ アルミニウムで覆えばβ線が遮られて測定できなくなる。汚染防止に使うのは、β線を通すごく薄いポリエチレンフィルムである。
問100 F を 200 MBq 投与直後の患者から 2 m の距離で 5 分間、年間 50 回対応した放射線業務従事者の年間被ばく線量[µSv]に最も近いのはどれか。ただし、F の実効線量率定数は 0.14 µSv・m²・MBq⁻¹・h⁻¹ とする。
- 30
- 60
- 120
- 240
- 480
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正解:1
- 手順は3段階。① 線量率を出す → ② 1回分の線量にする → ③ 年間の回数を掛ける。
- ① 2 m での線量率。実効線量率定数 、放射能 、距離 から求める。
- ② 5分間の線量。定数の単位が「毎時」なので、5分を時間に直すのを忘れないこと。
- ③ 年間50回。
- 5分を時間に直し忘れると 350 µSv とけた違いになる。また距離は2乗して割る(4で割る)ことにも注意。2で割ってしまうと 60(選択肢2)になる。
第77回の 午前の解答・解説 もあわせてご覧ください。