X線の発生としくみ(制動X線・特性X線)
X線は、加熱した陰極(フィラメント)から飛び出した電子を、高電圧で加速し、陽極のターゲット(タングステンなど)に衝突 させて発生します。生まれるX線には2種類あります。
制動X線と特性X線
- 制動X線(連続X線):高速の電子が原子核のそばで 急減速 するときに出るX線。連続したスペクトル になります。診断に使うX線の主成分です。
- 特性X線(線スペクトル):電子が原子の内殻電子をはじき出し、外殻の電子が落ちてくるときに出るX線。ターゲット物質に固有のエネルギー をもつ 鋭いピーク になります。
スペクトルを変える要因
- 管電圧(kV)を上げる → 電子の加速エネルギーが上がり、最大エネルギーと全体の強度が増加(X線が「硬く」なる)。
- 管電流(mA)・時間(mAs)を上げる → 電子の数が増え、スペクトルの形は変えずに強度(X線量)が増加。
- ターゲット物質 → 特性X線のエネルギー(ピーク位置)が変わる。
- ろ過(フィルタ) → 低エネルギー成分を取り除き、平均エネルギーを上げる。
試験で問われやすいポイント
- 制動X線=連続スペクトル(電子の急減速)、特性X線=線スペクトル(内殻の遷移、ターゲット固有)。
- 最大エネルギーは管電圧(kV)で決まる。
- mAs はスペクトルの形を変えずに線量を増やす。
- ろ過 で低エネルギーを除き、平均エネルギーを上げる。
まとめ
- X線は 加速電子をターゲットに衝突 させて発生し、制動X線 と 特性X線 がある。
- kVで最大エネルギー、mAsで線量 が決まる。
- ターゲットやろ過でスペクトルが変わる。