本文へスキップ
放射線治療

治療計画とターゲット(GTV・CTV・PTV・DVH)

治療計画とは、どこに・どれだけ線量を当てるか を設計する作業です。狙う体積を段階的に定義し、リスク臓器を守りながら 病巣に十分な線量を集めます。

標的体積(GTV・CTV・PTV)

狙う体積は、内側から外側へ GTV → CTV → PTV と、安全域を足しながら広げていきます(ICRUの定義)。

標的体積とリスク臓器 内側からGTV・CTV・PTVと入れ子に広がる標的体積と、その近くにあるリスク臓器OARを示した図。 標的体積とリスク臓器 GTV:肉眼的腫瘍体積 CTV:微小な進展を含む標的 PTV:位置・動きの誤差を追加 OAR:守るべきリスク臓器
図:GTV(見える腫瘍)にマージンを足してCTV・PTVへ。OARは守る対象。
  • GTV(Gross Tumor Volume:肉眼的腫瘍体積):画像などで 見える腫瘍 そのもの。
  • CTV(Clinical Target Volume:臨床標的体積):GTVに 目に見えない微小な進展 を含めた範囲。
  • PTV(Planning Target Volume:計画標的体積):CTVに 位置合わせの誤差や臓器の動き を見込んだ余裕(マージン)を足した範囲。
  • OAR(Organ At Risk:リスク臓器):脊髄・肺・直腸など、線量を抑えて守るべき 正常臓器。

呼吸などによる腫瘍の動きを含めた ITV(Internal Target Volume:体内標的体積) を、途中に設けることもあります。

線量評価:DVH

計画がよいかどうかは、DVH(Dose-Volume Histogram:線量体積ヒストグラム) で確かめます。横軸が線量、縦軸が体積の割合で、標的とリスク臓器の線量の入り具合 を一目で比較できます。

DVH(線量体積ヒストグラム) 標的は高線量までほぼ100%の体積を保ち、リスク臓器は低線量側で体積が減るのが理想的なDVHであることを示した図。 100 0 体積(%) 線量(相対) 処方線量 標的(PTV) リスク臓器(OAR)
図:標的は高線量までほぼ100%を保ち、リスク臓器は低線量側で体積が減るのが理想。
  • 標的(PTV):処方線量までしっかり入り、高線量までほぼ100% を保つのが理想。
  • リスク臓器(OAR):できるだけ 低線量側で体積が減る(当たる量が少ない)のがよい。
  • 指標として Dmax(最大線量)・Dmean(平均線量)・V20(20 Gyが入る体積の割合) などを使う。
  • D2cc:最も線量が高い 2 cm³ の体積が受ける線量。1点だけの最大線量のばらつきを避けた リスク臓器のほぼ最大線量 の指標で、小線源治療などで重視される。

試験で問われやすいポイント

  • 標的体積は GTV(見える腫瘍)→ CTV(微小進展)→ PTV(誤差マージン)。動きは ITV
  • OAR は線量を抑えて守る。
  • 計画評価は DVH。標的は高線量まで100%、OARは低線量で減るのが理想。

まとめ

  • 治療計画は GTV・CTV・PTV と安全域を足して標的を定義する。
  • OAR を守りながら病巣に線量を集める。
  • DVH で標的とリスク臓器の線量を評価・最適化する。
← トップに戻る | 放射線治療の記事一覧