IVRの被ばくと皮膚障害(基準線量・PSD)
IVRは 透視や撮影の時間が長くなりやすく、X線が当たる 皮膚の一点に線量が集中 します。そのため、一般撮影では問題にならない 皮膚障害(確定的影響) が起こりうるのが特徴です。
しきい値のある皮膚障害
被ばくには2種類あります。
- 確率的影響(がんなど):しきい値なし。線量に応じて確率が増える。
- 確定的影響(皮膚障害・白内障など):しきい値あり。一定量を超えると必ず現れ、線量とともに重くなる。
IVRで問題になるのは主に 皮膚の確定的影響 です。皮膚線量が増えるほど、紅斑→脱毛→潰瘍・壊死と重くなります(数値は目安で個人差があります)。
被ばくを表す指標
- PSD(Peak Skin Dose:最大皮膚線量):皮膚で最も多く当たった点の線量。皮膚障害の予測に最も重要。
- 基準空気カーマ(Ka,r):装置の基準点(患者入射のおおよその位置)での空気カーマ。装置が表示・記録する。
- 面積線量(DAP:Dose Area Product/PKA):線量と照射面積をかけた値。全体の被ばく量の目安。
- 透視時間・撮影回数も記録する。
基準点の値は装置上の固定点での値なので、実際の皮膚線量(PSD)とは一致しない 点に注意します。
管理と低減
- 線量を記録 し、しきい値に近い・超えた場合は 患者をフォロー(皮膚の観察)。
- 照射角度を時々変える(同じ皮膚に集中させない)。
- 透視時間の短縮・パルスレート低減・照射野を絞る・検出器を体に近づける。
試験で問われやすいポイント
- IVRの特徴は 皮膚への確定的影響(しきい値あり)。確率的影響は しきい値なし。
- PSD(最大皮膚線量) が皮膚障害の予測に重要。基準点の値とは一致しない。
- 基準空気カーマ・面積線量(DAP) も指標。角度を変える・時間短縮で低減。
まとめ
- IVRは皮膚に線量が集中し、皮膚障害(確定的影響) が起こりうる。
- PSD・基準空気カーマ・面積線量 で被ばくを把握・記録する。
- 角度を変える・時間短縮など、皮膚線量を集中させない 工夫が大切。