塞栓術(TAE)と塞栓物質
塞栓術(TAE:Transcatheter Arterial Embolization:経カテーテル動脈塞栓術) は、カテーテルで 塞栓物質(詰め物) を運び、病変を養う血管を詰めて 血流を止める 治療です。
塞栓術のしくみ
目的の血管までカテーテルを進め、その先に塞栓物質を置きます。詰めた先(病変側)の血流が止まり、手前やほかの血管は血流を保ちます。
主な適応
- 止血:外傷・消化管出血・喀血などで、出血している血管を詰める。
- 腫瘍の血流遮断:肝細胞がんの TACE(Transcatheter Arterial ChemoEmbolization:肝動脈化学塞栓療法) など、抗がん剤と塞栓を組み合わせる。
- 子宮筋腫(子宮動脈塞栓術)、動脈瘤・血管奇形 など。
主な塞栓物質
- 金属コイル:太い血管を確実に詰める(永久)。
- ゼラチンスポンジ:数週間で吸収される(一時的)。止血でよく使う。
- NBCA(N-Butyl-2-Cyanoacrylate:液体塞栓物質/医療用接着剤):血液に触れて固まる。
- 球状塞栓物質(ビーズ):粒のそろった微小球。TACEなどで使う。
- リピオドール:油性造影剤。肝腫瘍に停滞しTACEで併用。
永久に詰めるか、一時的に詰めるか(目的)で使い分けます。
注意点
- 誤塞栓(non-target embolization):目的でない正常血管を詰めてしまう。先端位置の確認が重要。
- 塞栓後症候群:発熱・痛み・吐き気(腫瘍塞栓後など)。
- 虚血 による臓器障害に注意。
試験で問われやすいポイント
- TAE=栄養血管に 塞栓物質 を置き血流を止める。
- 物質は 永久(コイル・NBCA) と 一時的(ゼラチンスポンジ) を使い分け。
- 肝がんは TACE(抗がん剤+塞栓)。合併症は 誤塞栓・塞栓後症候群。
まとめ
- 塞栓術は 詰め物で血流を止める 治療(止血・腫瘍など)。
- 塞栓物質は 目的(永久/一時) で選ぶ。
- 誤塞栓・塞栓後症候群 などの合併症に注意する。